瑞牆山(読み)ミズガキヤマ

デジタル大辞泉 「瑞牆山」の意味・読み・例文・類語

みずがき‐やま〔みづがき‐〕【瑞牆山】

山梨県北部、北杜ほくと市の長野県境近くにある山。標高2230メートル。黒雲母うんも花崗かこう岩からなり、山頂付近に巨岩がある。ふもとにツガシラカバ原生林スズラン群落がある。秩父多摩甲斐国立公園に属する。

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日本歴史地名大系 「瑞牆山」の解説

瑞牆山
みずがきやま

須玉町の最北部にある山。標高二二三〇・二メートル。金峰きんぷ山は尾根伝いに六・七キロほど南東方面にあたる。全山が黒雲母花崗岩からなり、一大岩山の容貌を示す。地元ではコブ岩の名でもよばれていた。とくに南部から西部にかけては浸食や風化が激しく、無数の岩峰や岩柱がみられる。西方山麓からの景観は異様な雰囲気すら漂わせる。山名の由来は、山稜を三分する「みつなぎ」の転訛ではないかとするものもあるが、地形的な特徴から「がき」は崖を意味すると考えるのが自然であろう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「瑞牆山」の意味・わかりやすい解説

瑞牆山
みずがきやま

山梨県北杜市(ほくとし)須玉町(すたまちょう)地区にある秩父山地(ちちぶさんち)西部の山で、秩父多摩甲斐(ちちぶたまかい)国立公園に含まれる。標高2230メートル。黒雲母花崗(うんもかこう)岩からなり、節理に沿う風化、侵食が著しく、西および南面は多くの岩峰に取り囲まれる。西に流下する釜瀬川(かませがわ)はその白い岩壁を背景に紅葉が美しい。JR中央本線韮崎(にらさき)駅から山麓(さんろく)の増富(ますとみ)温泉まではバスの便がある。

吉村 稔]


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改訂新版 世界大百科事典 「瑞牆山」の意味・わかりやすい解説

瑞牆山 (みずがきやま)

山梨県北西部の北杜市,秩父山地の西部に位置する山。標高2230m。地質は中生代の小仏(こぼとけ)層を貫く黒雲母花コウ岩。河川の下刻作用とさまざまな剝離作用によって,いくつもの岩峰が集まったような特徴ある山容が形成された。山名の由来は明らかでないが,その山容からふもとの村では古く瘤岩(こぶいわ)と呼んだという。南西麓の増富温泉から武田信玄ゆかりの金山(かねやま)を経て富士見平の展望台一帯は樹林と渓谷が美しく,秩父多摩国立公園に含まれる。
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百科事典マイペディア 「瑞牆山」の意味・わかりやすい解説

瑞牆山【みずがきやま】

山梨県北部,秩父山地中の山。標高2230m。第三紀末に貫入した黒雲母花コウ岩からなり,西側は大小奇岩鋸歯(きょし)状の断崖列を形成。秩父多摩甲斐国立公園に属し,増富温泉から富士見平までは,シラカバやツガの林相と渓谷が美しい。
→関連項目須玉[町]日本百名山

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「瑞牆山」の意味・わかりやすい解説

瑞牆山
みずがきやま

山梨県北西部,秩父山地の西端にある山。北杜市に属する。標高 2230m。山体は黒雲母花崗岩からなる。南側は釜瀬川の浸食と風化により 500mにも達する断崖になっている。南西方の増富ラジウム温泉から富士見平にかけてはシラカバ,ツガの美林が覆い,峡谷も美しい。

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事典・日本の観光資源 「瑞牆山」の解説

瑞牆山

(山梨県北杜市)
山梨百名山」指定の観光名所。

瑞牆山

(山梨県)
日本百名山」指定の観光名所。

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