環境放射線(読み)かんきょうほうしゃせん(英語表記)environmental radiation

  • かんきょうほうしゃせん〔クワンキヤウハウシヤセン〕
  • 環境放射線 environmental radiation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

通常生活をする場所で人体が被曝する放射線をいう。医療などの特別な場合を除き,人体が被曝する放射線は,宇宙空間からくる宇宙線地中に存在する天然放射性元素からのγ線,および体内のカリウム 40(40K) やラドンからの放射線といういわゆる自然放射線と,人類の原子力利用によって発生した人工の放射性物質からの放射線からなる。自然放射線の量は世界平均では年あたり 2.4ミリシーベルトであるが,環境により変動する。原子力利用に伴う環境放射線について,国際放射線防護委員会 ICRPは,動力炉の周辺地区では「合理的に可能なかぎり」下げるべきであるとしており,これを ALARA (as low as reasonably achievable) という。また「可能なかぎり」下げるべきであるとする考え方を ALAP (as low as practicable) という。 1992年の「環境と開発に関する国連会議」におけるリオ宣言 (→環境と開発に関するリオ宣言 ) 以後,対人間だけでなく,環境全体に対する放射線防護の動きが高まっている。

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世界大百科事典 第2版の解説

人間の生活環境にある放射線広義には人間が受けるすべての放射線をさすが,狭には患者が医療上受ける放射線と作業者が職業上受ける放射線は含まない。すべての人間が程度の差こそあれ環境放射線に被曝(ひばく)しており,その被曝の個人管理は医療被曝職業被曝に比し困難である。環境放射線はその線源に関して,自然放射線natural radiation,ならびに核実験原子力発電所核燃料サイクルおよびその他雑線源からの人工放射線artificial radiationがある。

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