用足し（読み）ヨウタシ

デジタル大辞泉

よう‐たし【用足し／用^▽達】

１ 用事を済ませること。「―に出かける」
２ 大小便をすること。
３ 官庁・会社などに商品を納めること。また、それをしている商人。御用達ごようたし。ようたつ。「宮内庁御―」
[類語]用便・排泄・小用こよう・小用しょうよう・排尿・放尿・遺尿・利尿・頻尿・手水ちょうず・尿意・寝小便・立ち小便・連れ小便・おねしょ・失禁・ちびる・用を足す

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

よう‐たし【用足・用達】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 用を足すこと。用事を済ませること。
   1. [初出の実例]「商用にて神田より銀座に行き、銀座より深川へ用達(エウタシ)して一日二十銭を人力車に払へり」(出典：最暗黒之東京（1893）〈松原岩五郎〉二七)
3. ② 大小便をすること。〔俚言集覧（1797頃）〕
   1. [初出の実例]「夜中に不図用達(ヨウタ)しに参りたうなったナ」(出典：落語・甲子待（1895）〈柳家禽語楼〉)
4. ③ 大名邸・役所・会社などに出入りして品物を納めること。また、その商人。御用達。ようたつ。〔俚言集覧（1797頃）〕
   1. [初出の実例]「滝野屋紋介と云へる用達(ヨウタシ)の」(出典：人情本・珍説豹の巻（1827）前)
5. ④ ( 「広敷用達」の略 ) 江戸幕府で、大奥の用品を調進する役。御用達。

出典　精選版 日本国語大辞典