田原(市)(読み)たはら

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

田原(市)
たはら

愛知県南部にある市。渥美(あつみ)半島の大半を占める。1892年(明治25)田原村が町制施行(田原町(ちょう))。1906年(明治39)童浦、相川、大久保の3村、1955年(昭和30)神戸(かんべ)、野田の2村と合併、杉山村六連(むつれ)地区を編入。2003年(平成15)赤羽根町(あかばねちょう)を編入、市制施行し、田原市となる。2005年渥美町を編入。豊橋鉄道(とよはしてつどう)渥美線と国道42号、259号が通じる。田原町は江戸時代、田原藩1万2000石の城下町で、幕末の家老渡辺崋山(かざん)で知られ、ゆかりの史跡が多い。田原城は巴江(はこう)城ともいわれ、現在城跡西方に崋山神社が祀(まつ)られている。城跡の田原市博物館所蔵の『紙本著色一掃(いっそう)百態図』など崋山関係資料は国の重要文化財に指定されている。背後の蔵王(ざおう)山は秩父中・古生層の山塊で、三河湾の展望に優れ、山頂には展望台と風力発電用の風車がある。縄文時代後期から晩期にかけての遺跡である吉胡貝塚(よしごかいづか)(国指定史跡)は人骨300体以上が出土しており考古学上有名である。ほかに国指定史跡として、百々陶器(どうどうとうき)窯跡と大アラコ古窯跡がある。農業は野菜、花卉(かき)、畜産などで、電照ギクの栽培が盛ん。臨海部にはトヨタ自動車の田原工場などが進出している。面積191.12平方キロメートル、人口6万2364(2015)。[伊藤郷平]
『『田原町史』全3巻(1971~1978・田原町)』

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