留萌炭田(読み)るもいたんでん

日本歴史地名大系 「留萌炭田」の解説

留萌炭田
るもいたんでん

天塩山地の南部、留萌市・小平おびら町・沼田ぬまた町にわたる炭田。炭層調査は開拓使がアメリカから招いた鉱山・地質学技師B・S・ライマンの調査に始まる。明治六年(一八七三)から三ヵ年かけて助手モンローとともに北海道内をくまなく踏査、留萌炭田に関しては小平蘂おびらしべ川流域の調査を行っている。本格的な調査は同二一年北海道庁の西山正吾技師によって行われ、留萌炭田は東西三里半・南北五里弱の範囲で、南東部は雨竜うりゆう川の支流ポロニタチベツの水源、北西部および北部は小平蘂川、南西部は留萌川の上流の範囲とされ、小平蘂区・ケネベツ区・留萌区・雨竜区・鷲の巣わしのす区および興内おきない炭山の六区分が確認された(北海道鉱床調査報文)

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改訂新版 世界大百科事典 「留萌炭田」の意味・わかりやすい解説

留萌炭田 (るもいたんでん)

北海道留萌市の東方約20kmの地点を中心とする約85km2面積を占める炭田。地質構造は激しい褶曲や多くの断層が発達し複雑である。炭層は,古第三系の雨竜夾炭層,小平夾炭層,新第三系の沖内夾炭層,大和田夾炭層にそれぞれ数枚あるが,いずれも歴青炭ないし亜歴青炭の一般炭である。炭量は約6500万tといわれ,比較的古くから開発された。地質構造が複雑で炭質もよくないが,現在でも小規模の露天炭鉱が稼行している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「留萌炭田」の意味・わかりやすい解説

留萌炭田
るもいたんでん

北海道の北西部,天塩山地の西側にあった炭田。昭和,雨竜,豊平吉住,羽幌の各炭鉱が開発されて発展したが,吉住を残して 1969~71年に閉山。吉住鉱は中小鉱であるが,低コストの露頭採炭が多く,砂川火力発電所トラックなどで送炭,発電用燃料としてその後しばらく利用されていたが現在は閉山。

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