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異極鉱 いきょくこうhemimorphite; calamine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

異極鉱
いきょくこう
hemimorphite; calamine

Zn4(OH)2Si2O7・H2O 。斜方異極結晶。白い板状または柱状の結晶をなす。集合して束状,ぶどう状で晶洞中に産する。亜鉛鉱石鉱物閃亜鉛鉱の分解生成物として菱亜鉛鉱と共生する。比重 3.45,硬度5。

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世界大百科事典 第2版の解説

いきょくこう【異極鉱 hemimorphite】

亜鉛鉱床などの酸化分解帯などに産出する二次鉱物の一種。化学組成はZn4Si2O7(OH)2・H2O。無色透明,白色。斜方晶系で,短柱状,針状,繊維状結晶の塊状集合体として産出する場合もある。結晶の上下方向両端の形態が異なる特徴により,その名称がつけられた。比重3.3~3.5,モース硬度4.5~5。へき開が明瞭でありガラス光沢を呈する。その形態からも明らかなように異極性が著しく,ピロ電気性を示す。亜鉛のケイ酸塩鉱物であるが,リョウ亜鉛鉱,白鉛鉱などと密に混合して産出する場合,鉛・亜鉛の鉱石として利用されたこともある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

異極鉱
いきょくこう
hemimorphite

ソロ珪(けい)酸塩鉱物の一つ。偏平な結晶として、あるいはそれらが束状に集合して産する。結晶は特徴的な異極像hemimorphy(両端の形が異なる結晶)を示し、名称もその結晶形に由来する。亜鉛鉱床の酸化帯に他の重金属二次鉱物とともに産する。亜鉛の二次鉱物としてもっとも普通に伴うのは、菱(りょう)亜鉛鉱、水亜鉛銅鉱などである。日本では岐阜県の神岡鉱山、大分県佐伯(さいき)市の木浦(きうら)鉱山などに産出した。また、ごくまれに花崗(かこう)岩質ペグマタイト中に産する。[松原 聰]

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世界大百科事典内の異極鉱の言及

【亜鉛鉱物】より

ウルツ鉱ZnSは同質異像。亜鉛鉱床の酸化帯にはセン亜鉛鉱のほかに,リョウ亜鉛鉱smithsonite ZnCO3(とくに方解石を伴う鉱床に多い),異極鉱Zn4(Si2O7)(OH)2・H2Oなどを産し,鉱石として利用されることもある。大分県木浦鉱山の異極鉱は美晶である。…

※「異極鉱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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