白沢(読み)ハクタク

デジタル大辞泉 「白沢」の意味・読み・例文・類語

はく‐たく【白沢】

中国想像上動物。牛のような体で八つの目があり、人語を解するという。有徳の王の世に現れるとされた。

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精選版 日本国語大辞典 「白沢」の意味・読み・例文・類語

はく‐たく【白沢】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 中国の想像上の神獣の名。人語を解し、背と脇腹に左右八つの目があり、有徳の王者がある時に出現するという。
    1. [初出の実例]「祥瑞〈略〉白沢。〈一名沢獣。能言語知万物情〉」(出典:延喜式(927)二一)
    2. [その他の文献]〔本草綱目‐獣部・獅・釈名〕
  3. ( 「白沢補(はくたくほ)」の略 ) 中国の明・清時代に、官吏の袍子の背部と胸部とに、を描いた補(ぬいとり)を縫いつけて品級を区別したもの。方約一尺の繻子(しゅす)に繍を施したかざり。〔制度通(1724)〕 〔明史‐輿服志三〕

しらさわしらさは【白沢】

  1. 栃木県中央部、河内郡河内町の地名。鬼怒川西岸の低地にあり、江戸時代奥州街道宇都宮と氏家の間の宿駅として発展。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「白沢」の意味・わかりやすい解説

白沢(福島県)
しらさわ

福島県中通り中北部、安達郡(あだちぐん)にあった旧村名(白沢村(むら))。現在は本宮(もとみや)市の東半分を占める地域。旧白沢村は、1955年(昭和30)白岩村と和木沢(わぎさわ)村の大部分が合併して成立。2007年(平成19)本宮町と合併して市制施行、本宮市となった。阿武隈高地(あぶくまこうち)西縁の山地にあり、地域は低い丘陵が大部分を占め、白岩川などの河畔に細長く樹枝状に水田が延びている。丘陵斜面を利用してタバコ栽培が行われ、養蚕も盛んであったが衰退し、野菜栽培、畜産などが増えている。また、桑田、白岩などの工業団地や住宅団地も造成されている。北部の岩角山(いわづのさん)は全山花崗(かこう)岩が露出し、県指定名勝および天然記念物。岩角山を境内とする岩角寺(がんかくじ)は慈覚大師(じかくだいし)円仁(えんにん)の開基と伝えられる。南西部の高松山には古刹(こさつ)の観音寺がある。

[安田初雄]

『『白沢村史』全4巻(1987~1993・白沢村)』


白沢(群馬県)
しらさわ

群馬県北部、利根郡(とねぐん)にあった旧村名(白沢村(むら))。現在は沼田市の中央部を占める地域。旧白沢村は2005年(平成17)沼田市に編入。沼田盆地の東縁で片品(かたしな)川の北に位置する。台地と山地からなり、米、野菜栽培を中心にコンニャク、リンゴなどを生産するが、県下の寡雨地帯にあたり、雨乞山(あまごいやま)(1068メートル)が示すように干害に悩んだ。しかし、県営で水源を片品川に求め、1964年(昭和39)畑地灌漑(かんがい)施設を完工してこれを克服した。国道120号が通じ、尾瀬(おぜ)への通路で、旧村の中心集落は高平(たかひら)。

[村木定雄]

『『白沢村誌』(1964・白沢村)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「白沢」の意味・わかりやすい解説

白沢
しらさわ

福島県中部,本宮市東部の旧村域。阿武隈高地の西麓にある。 1955年白岩村と和木沢村の大部分が合体して白沢村が成立。 2007年本宮町と合体して本宮市となった。丘陵地が広く,かつては養蚕が盛んであった。米作と畜産が行なわれる。岩角山 (いわづのさん) にある岩角寺 (がんかくじ) は円仁の開基と伝えられる。

白沢
しらさわ

群馬県北東部,沼田市中央部の旧村域。武尊 (ほたか) 山系の田代山南西斜面にある。 2005年沼田市に編入。群馬県のなかでは寡雨地帯に属し,砂質土壌と相まって干害を受けやすいが,1964年片品川から取水する用水路が完成し,畑地灌漑で農業の近代化,合理化が進められた。野菜栽培,畜産,養蚕の複合経営に特色がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「白沢」の意味・わかりやすい解説

白沢(福島) (しらさわ)


白沢(群馬) (しらさわ)

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デジタル大辞泉プラス 「白沢」の解説

白沢

群馬県沼田市にある道の駅。国道120号に沿う。

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