真船 豊(読み)マフネ ユタカ

20世紀日本人名事典 「真船 豊」の解説

真船 豊
マフネ ユタカ

昭和期の劇作家,小説家



生年
明治35(1902)年2月16日

没年
昭和52(1977)年8月3日

出生地
福島県福良村

学歴〔年〕
早稲田大学英文科中退

経歴
在学中の大正14年に「早稲田文学」に掲載された「寒鴨」が秋田雨雀の激賞を受ける。大学を中退して四国で農民運動に加わるなど放浪の末、昭和9年「劇文学」に発表した「鼬」が久保田万太郎演出、創作座で上演されて絶讃を得、劇作家としての地位を確保した。また「裸の町」と「太陽」は映画化され、「なだれ」はラジオ、ドラマの古典的名作といわれるまでになる。そして終戦前後の中国での体験を基にした長編戯曲の「中橋公館」は21年に千田是也の演出で俳優座で上演され、その後、真船、千田コンビが俳優座の一つの柱となった。また26年に文学座で上演のファルス(笑劇)「稲妻」は田村秋子杉村春子の共演で好評を博す。このほか「黄色い部屋」など数多くの戯曲を残したが庶民の生活を喜劇的にとらえる点が評価され、長編小説「忍冬」、自伝小説「孤独の徒歩」などもある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「真船 豊」の解説

真船 豊 (まふね ゆたか)

生年月日:1902年2月16日
昭和時代の劇作家;小説家
1977年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android