知床五湖(読み)シレトコゴコ

デジタル大辞泉 「知床五湖」の意味・読み・例文・類語

しれとこ‐ごこ【知床五湖】

北海道北東部、知床半島のほぼ中央にある湖群。湿地原生林に囲まれた一湖から五湖と呼ばれる五つの湖が点在する。最大の湖は二湖、最小は五湖。各湖の水は、湖底の岩を伝って半島断崖にしみ出ていると言われる。付近一帯は知床国立公園に属し、世界遺産に登録されている。

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日本歴史地名大系 「知床五湖」の解説

知床五湖
しれとこごこ

大字遠音別村おんねべつむら岩尾別いわおべつ台地に点在する湖の総称羅臼らうす岳から流れ出た溶岩台地に形成された堰止湖で、湧水源泉とし、流出入する河川はない。それぞれの湖に名前はなく、一湖、二湖と数字でよばれる。前近代の文献には現れず、近代以降の北海道仮製五万分一図では湖は二つが描かれているだけで、名称も付されていない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「知床五湖」の意味・わかりやすい解説

知床五湖
しれとこごこ

北海道東部,斜里町にある5つの湖。知床半島中央,オホーツク海岸沿いに位置する。面積合計 0.19km2標高約 250mの溶岩台地上に散在する小湖水で,知床半島の山並みを湖面に映し,春は湖畔ミズバショウヒオウギアヤメ,秋は紅葉が美しい。混合林で囲まれた湖水は自然探勝路が整備され,知床国立公園に属する。

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世界大百科事典(旧版)内の知床五湖の言及

【知床半島】より

…海食崖にはウミウ,ウミネコ,イワツバメ,オジロワシなどの鳥類が生息する。おもな観光地として,羅臼岳山麓の溶岩台地上に点在する火山堰止(せきとめ)湖の知床五湖,羅臼岳の登山口にあたる岩尾別温泉(純食塩泉,61℃),羅臼川上流の羅臼温泉(純食塩泉,70~90℃)などがある。1980年には,羅臼より斜里に至る〈知床横断道路〉(国道334号線)が開通し,これにより観光客の数も著しく増加したが,開発による自然破壊も深刻である。…

※「知床五湖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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