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社会主義社会 しゃかいしゅぎしゃかい socialistic society

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

社会主義社会
しゃかいしゅぎしゃかい
socialistic society

資本主義社会に対する社会であり,共産主義社会の低い段階として想定される。基本的にはマルクスによって概念規定された。そこでは生産手段が社会によって掌握され,資本家による労働者の搾取がなくなる。

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世界大百科事典 第2版の解説

しゃかいしゅぎしゃかい【社会主義社会 socialist society】

社会主義を標榜(ひようぼう)する国々は第三世界少なからずみられたし,また西ヨーロッパではしばしば社会民主主義政権の誕生がみとめられる。しかし,資本主義と異なった原理で組織された社会としての社会主義社会は,ソ連邦東ヨーロッパ東アジアキューバなどの共産主義国に実現されたものに限られる。これらの諸国は,いずれもマルクス=レーニン主義から出発して社会主義社会の建設と発展をすすめた。それぞれみずからの歴史を背景として多様なあり方を示し,とくにユーゴスラビアのように際だった独自性を打ち出したものもあるが,なおいくつかの基本的な特徴が共通に確認される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

社会主義社会
しゃかいしゅぎしゃかい
socialist society

広義には、貧困や失業、階級的搾取関係や社会的不平等弱肉強食の競争や道徳的退廃など、資本主義がもたらした否定的諸現象とその諸原因を克服しようという思想と運動のなかで目ざされてきた一つの理想的社会像をいう。これは友愛と連帯の精神で社会成員の生活を社会的に保障し充実させ,社会的公正と平等を実現させた社会を意味し,それを実現するための方法は生産手段の公的所有ないし公的管理にあり,その目標は完全雇用を含む国民福祉の向上に置かれる。
 他方、狭義には、旧ソ連、東欧諸国、中国などで共産党の権力によってつくられた社会をさす。そのイデオロギー的土台をなすのはマルクス・レーニン主義であるが、それによる社会主義社会の規定は次のようになされた。
(1)人類社会の歴史は原始共産制の崩壊後、古代奴隷制、中世封建制、近代資本制という階級社会を経て、無階級社会としての共産主義に向かう。
(2)共産主義の初期段階にはまだ階級社会の残滓(ざんし)があり、それを払拭するに十分な生産力が備わっていない。このような社会を社会主義社会という。
(3)この社会を資本主義の復活や外国勢力の干渉から守っていくためには強力な国家権力が必要とされる。
(4)また、生産力を高め共産主義の条件を整えるためには、国家の計画による経済運営が必要とされる。
 このようなイデオロギー的理由づけから、社会主義社会は国家の非常に強力な統制の下に編成されることとなり、市民的自由は大きく制限ないし抑圧される社会となった。イデオロギー上では社会主義国家の役割は共産主義を準備することにあり、共産主義になれば社会は民衆の自治で管理されるようになって、国家は不用となり死滅するとされたが、現実には国家はますます肥大化し、市民社会は萎縮(いしゅく)した。この種の社会主義は批判的意味合いを込めて「国家社会主義」(state/socialism)とよばれる。これに対して民衆の自治による分権的な社会形成を主張して「自主管理社会主義」(self‐governing/socialism)が旧ユーゴスラビアで構想されたが、この国でもソ連ほどではないにせよやはり共産党とその国家による統制が社会を大きく覆った。
「国家社会主義」においては、別な面からみれば、社会は国家の庇護(ひご)の下に置かれてきた。それは親権的社会(paternalistic society)として特徴づけられる。しかし反面、国家の官僚機構は社会の需要に柔軟に対応する能力に欠け、そのため民衆は私的に生活ニーズの充足をはからねばならず、そこに公的な制度とは別にインフォーマルなネットワークを発達させる。したがって「国家社会主義」下における社会は公的制度と私的ネットワークとの二重性によって成立つ。
 一般的にいって、社会主義社会が抱えるジレンマは国家のありかたとかかわる。その第一は国家と市民的自由との関係である。これはとくに「国家社会主義」の国々で問題となった点であるが、福祉国家の文脈で社会主義社会を展望してきた「社会民主主義」諸国ではこの関係を成功裏に構築してきた。第二は国家と経済的効率の関係である。国家の介入が経済の活力を阻害し社会を閉塞(へいそく)化するという見地から、しばしば社会主義社会の経済的非効率が指摘される。効率性は「社会民主主義」下でもしばしば問題とされ、新自由主義の立場からなされる社会主義批判の主要な論点の一つとなっている。[石川晃弘]

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