禅(漢字)

普及版 字通 「禅(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(旧字)禪
人名用漢字 17画

[字音] ゼン
[字訓] まつる・ゆずる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は單(単)(たん)。單に闡(せん)・(ぜん)の声がある。〔説文〕一上に「天を祭るなり」とあって、封禅のことをいう。〔詩、周頌、時〕の〔箋〕に「守・祭とは、天子國を行し、方岳の下(もと)に至りて封禪するなり」とあり、〔大戴礼、保傅〕に「泰山に封じ、梁甫(りやうほ)(泰山の峰)に禪す」という。禅とは、祭壇である(せん)を設けて、天を祭る祭儀をいう。禅譲によって位をうるとき、その礼を行うので、禅譲の意となる。

[訓義]
1. まつる、天をまつる。
2. ゆずる。天子の位を譲りうけるときその礼を行う。禅譲。
3. 仏教の語で禅、jhnaの音訳語、静慮の意。しずか。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕禪 志豆加尓(しづかに)、、由豆留(ゆづる)〔名義抄〕禪 ユヅル・マツリ・シヅカナリ・シケシ・ホシイママニ

[語系]
禪zjian、zjinは声く、字義にも関係があろう。天を祭るとき、土壇を築き、その壇をという。tanは〔説文〕十二下に「宗(い)るるなり」とあり、これによっていえば、とは神主をおく壇のことであろう。

[熟語]
禅庵・禅衣・禅意・禅位・禅院禅宇・禅悦・禅宴・禅化・禅家・禅閣・禅関・禅観禅規・禅機・禅客・禅宮・禅句禅窟禅偈・禅・禅源・禅語禅坐禅刹禅師・禅室禅寂・禅衆・禅書禅牀・禅杖・禅定・禅譲・禅心・禅真・禅制禅棲禅祖禅祚・禅代・禅灯禅榻・禅堂・禅道禅那・禅板・禅扉・禅病・禅文・禅房禅鋒・禅味・禅理禅侶・禅寮禅林
[下接語]
安禅・居禅・悟禅・坐禅・座禅・参禅・受禅・修禅・真禅・伝禅・逃禅・登禅・入禅・破禅・廃禅・封禅・問禅・夜禅・律禅・老禅

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報