秋吉台国定公園(読み)あきよしだいこくていこうえん

精選版 日本国語大辞典 「秋吉台国定公園」の意味・読み・例文・類語

あきよしだい‐こくていこうえん ‥コクテイコウヱン【秋吉台国定公園】

山口県中西部にある石灰岩台地秋吉台東部を占める国定公園。日本最大の標式的カルスト地域で、秋芳洞などの主要部は特別天然記念物。昭和三〇年(一九五五指定

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「秋吉台国定公園」の意味・読み・例文・類語

あきよしだい‐こくていこうえん〔‐コクテイコウヱン〕【秋吉台国定公園】

秋吉台中央を流れる厚東ことう川から東を占める国定公園秋芳洞あきよしどうなどを含む。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「秋吉台国定公園」の意味・わかりやすい解説

秋吉台国定公園
あきよしだいこくていこうえん

山口県西部にある日本最大の石灰岩地域を中心とした国定公園。1955年(昭和30)石灰岩台地の主要部分45.34平方キロメートルが指定された。2010年(平成22)現在、面積45.02平方キロメートル。このなかには、石灰岩層逆転の発見地である帰水凹地帯(かえりみずおうちたい)、石灰岩柱群が裸出するカレンフェルト景観の代表地である地獄台、ドリーネの密集する馬ころび一帯、日本有数の規模をもつ大鍾乳(しょうにゅう)洞である秋芳洞(あきよしどう)(特別天然記念物)をはじめ、景清穴(かげきよあな)、大正洞(ともに国の天然記念物)などが含まれている。なお、秋吉台地下水系は2005年(平成17)に、ラムサール条約登録湿地となった。

 秋吉台南麓(なんろく)の美祢市(みねし)秋芳町(しゅうほうちょう)秋芳(あきよし)広谷から台上を横断して、北東麓の同市美東町(みとうちょう)赤(あか)佐山の大正洞前に至る秋吉台スカイラインが通じており、これに沿って四季の変化に富むカルスト景観を観察することができる。台上には科学博物館、少年自然の家、ユースホステルなどの施設もある。

三浦 肇]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「秋吉台国定公園」の意味・わかりやすい解説

秋吉台国定公園
あきよしだいこくていこうえん

山口県中西部,厚東川(ことうがわ)以東の狭義秋吉台を包含する自然公園。美祢市に属する。面積 45.02km2。1955年指定。秋吉台は標高約 400m,長さ 20km,幅 8kmの広大な台地で,カルスト地形特有のカレンフェルトドリーネウバーレポリエポノールなど珍しい地形がいたるところでみられる。地下には多くの石灰洞があり,代表的なものは秋芳洞,景清穴(かげきよあな),大正洞,中尾洞の四つ。主要部は 13.84km2にわたり,国の特別天然記念物として保護されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「秋吉台国定公園」の意味・わかりやすい解説

秋吉台国定公園【あきよしだいこくていこうえん】

山口県美祢(みね)郡美東(みとう),秋芳(しゅうほう)2町(いずれも現・美祢市)のほぼ全域に及ぶ国定公園。1955年指定。面積45.02km2。全域特別天然記念物。標高300〜400mの地に石炭紀〜ペルム紀に属する石灰岩層が露出し,日本最大のカルスト地形を呈する。秋芳洞,大正洞,景清洞など鍾乳(しょうにゅう)洞が多い。地質学上も古生層研究の重要地域であり,フズリナ化石が豊富なため古生物学からも重要視される。2005年11月に秋吉台地下水系がラムサール条約登録湿地となる。山口市,美祢市などが観光基地。
→関連項目秋芳[町]美東[町]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android