ドリーネ(読み)どりーね(英語表記)doline

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドリーネ」の意味・わかりやすい解説

ドリーネ
どりーね
doline

石灰岩地域に発達するすり鉢状の窪地(くぼち)。カルスト凹(おう)地形一種成因には、降雨による溶食の場合、地下の鍾乳洞(しょうにゅうどう)の拡大により地表が陥没してできる場合などがある。平面円形または楕円(だえん)形、直径は1メートル前後から100メートル以上に及ぶものまでさまざまである。ドリーネの底には粘土質のテラロッサ赤色土壌)が発達し耕地となっているところもある。ドリーネが発達するとウバーレになる。

[三井嘉都夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドリーネ」の意味・わかりやすい解説

ドリーネ
doline; sink hole

石灰岩地域に存在するすり鉢状の溶食凹地。石灰岩が二酸化炭素を含んだ水に溶食されて形成される。石灰岩中に存在する割れ目に沿って地下水がしみ込むと,地中空洞が生じ,天井が落込んで形成されることもある。その大きさは直径数十m~数百m,深さ数m~数百mに達し,底には溶食し残されたアルミナ,鉄分などを主成分とするテラロッサと呼ばれる土壌が存在する。ドリーネが連続したものをウバーレという。 (→カルスト地形 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報