洋学者。文政(ぶんせい)8年12月8日(新暦1月15日)、津山藩の儒者菊池士郎の二男として生まれる。箕作阮甫(げんぽ)、緒方洪庵(おがたこうあん)らに学び、1850年(嘉永3)阮甫の養子となりその二女つねと結婚(つねの死後、阮甫の三女千万(ちま)と再婚)。1859年(安政6)から蕃書調所(ばんしょしらべしょ)教授手伝。1861年(文久1)幕使に随行しヨーロッパ、ロシアを回る。大政奉還後、かつての攘夷(じょうい)論者の明治新政府に仕えるのを好まず、私塾三叉学舎(さんしゃがくしゃ)を開いた。1874年(明治7)森有礼(ありのり)らと明六社(めいろくしゃ)をおこしてまもなく社長、ついでその後身東京学士会院の会員。一時期、高等師範学校摂理などを務めた。明治19年12月3日死去。子に菊池大麓(だいろく)、箕作佳吉、元八がある。
[岡田靖雄]
『持郎丸憲三著『箕作秋坪とその周辺』(1970・箕作秋坪伝記刊行会)』
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幕末の洋学者。津山藩の儒者菊池文理の次男。古賀侗庵に漢学を,箕作阮甫に蘭学を,緒方洪庵に蘭学と医学を学び,阮甫の養子となった。幕末の外交多事のなかで,幕府天文方で翻訳に従い,蕃書調所の教授職手伝,次いで外国奉行に属して活躍した。明治維新後,私塾三叉学舎を設立。また森有礼らと明六社を設立し,最初の東京学士会院の会員7名の一人となった。
執筆者:佐藤 能丸
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(小泉仰)
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