算用状(読み)サンヨウジョウ

デジタル大辞泉 「算用状」の意味・読み・例文・類語

さんよう‐じょう〔‐ジヤウ〕【算用状/散用状】

中世荘園年貢の収支決算書。結解状けちげじょう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「算用状」の意味・わかりやすい解説

算用状
さんようじょう

「散用状」とも書き、「結解(けちげ)状」ともいう。中世で、数量や計算の結果を記した文書をいうが、多くは荘園(しょうえん)年貢の収支決算書の意に用いられた。これは、在地の荘官が、その年の年貢や公事(くじ)の収納状況を荘園領主に報告するために作成した文書で、現地での支出内訳、荘園領主への運上額を明記して送進された。なかには、河成(かわなり)などの荒田分や未進額・減免額などが詳細に記された長大で複雑な内容をもつものもある。

[久留島典子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android