コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

荘官 しょうかん

5件 の用語解説(荘官の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

荘官
しょうかん

荘屋,荘司ともいう。荘園制下,領主が荘園を管理し,荘民を支配するためにおいた役人。年貢公事 (くじ) の収納,治安維持,侵略防衛などにあたった。これに類したものは,奈良時代末期からみられ,田使,庄司,庄領,庄長,さらに専当,検校 (けんぎょう) ,総検校,別当なども総称して荘司と呼ばれた。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

しょう‐かん〔シヤウクワン〕【荘官/×庄官】

荘園領主から任命され、荘園内の年貢の取り立て、治安維持などをつかさどった職。初め領主側から派遣されたが、のち在地の豪族が任命されるようになった。荘司。
江戸時代、村落の長。庄屋。名主(なぬし)。肝煎(きもいり)。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

荘官【しょうかん】

荘司(しょうじ)・沙汰人(さたにん)とも。荘園領主の代官として土地の管理,年貢の徴収・上納・治安維持などを行う役人の総称。反対給付として給分(きゅうぶん)・給田(きゅうでん)が与えられた。
→関連項目池田宿浮免大井荘大国荘大部荘小山田荘開発領主梶取蒲御厨河口荘給地国富荘検校雀岐荘雑掌荘家の一揆刀禰富田荘長島荘領家若山荘

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

しょうかん【荘官】

荘園の管理にあたる役人の総称。荘司,沙汰人ともいう。時代および役割によって種々の呼称がある。広義には中央で荘園の総括的管理にあたる預所や,鎌倉幕府が荘園においた地頭も荘官であるが,普通は荘園現地にあってその管理にあたる荘家の構成者をいう。11世紀以前には荘長,荘別当,荘検校,専当,預などが多く,12世紀以降には,下司(げし),案主,公文,田所,惣追捕使などが一般的である。後者にあっては下司はその筆頭であり,惣公文と呼ばれることもあった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

荘官
しょうかん

荘園の管理・運営者の総称。中央の荘園領主からときとして派遣される使を含む場合もあるが、一般的には、現地にあって荘園を管理・運営する者をいう。時代や荘園によってその種類・名称は多様である。荘園成立期には、田使(でんし)、佃使(でんし)、荘司(しょうじ)、荘長(しょうちょう)、荘預(しょうあずかり)、荘子(しょうし)、別当、専当(せんとう)、検校(けんぎょう)、案主(あんず)などの名称がみられる。平安時代後期以降は、どの荘園でも下司(げし)、公文(くもん)、田所(たどころ)、惣追捕使(そうついぶし)などに限定される。さらに時代がくだると番頭(ばんとう)が多くみられるようになる。
 下司はいわば現地の総括者で、それ以下の下級荘官を統轄して、年貢収納などにあたる。多くは現地の有力者(荘園の寄進者など)が補任(ぶにん)されるが、中央から派遣される場合もある。地頭(じとう)はこの下司の職掌を受け継ぐものであるが、その任免権は鎌倉殿(将軍)がもっており、本所(本家・領家)が任免権をもつ下司と異なる。公文は字のごとく文書を記録・保管するもので、その役割は重要であり、下司と同じくどの荘園にもかならずみられる。田所は田地管理、惣追捕使は治安維持にあたったようであるが、これらは荘園によって一様でなく、不明な点もある。番頭は鎌倉時代ごろからみえ始めるもので、領主からの課役・夫役(ぶやく)を何番かに分けて負担する際の責任者で、名主(みょうしゅ)のなかの有力者が選ばれた。荘官はその職務に対する俸給として、一定の得分を与えられていた。その主要なものとしては、給田(畠)(年貢・公事(くじ)の負担を免除されている)、雑免(ぞうめん)田(畠)(公事の負担を免除されている)がある。荘官は中央から派遣されるものは別として、だいたい荘園の有力名主でもあったので、それらの得分も、自己の名田の一部が割り当てられた場合が多かったようである。[中野栄夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の荘官の言及

【荘長(庄長)】より

…荘園の荘官職の一つ。主として9世紀の初期荘園の荘官としてあらわれている。…

【追捕使】より

…鎌倉幕府は1185年(文治1)に惣追捕使(守護)を全国に任命するが,これはその名のとおり追捕使のもつ軍事的権限を吸収して武家政権の地方行政組織としたものである。なお,荘園にも追捕使が荘官として設置された場合があって,荘園内部での治安維持などにあたったと思われる。【井上 満郎】。…

【番頭】より

…(1)中世の荘園における下級荘官の一種。平安後期の1127年(大治2),加賀国額田(ぬかだ)荘にみられるのが早い例であり,以後中世を通じて存在した。…

【本所法】より

… 一方,荘園はその成立も領有の事情も異なるから,個別の荘園に則した立法がなされる場合もある。1190年(建久1)高野山領備後国大田荘の支配のために作成された僧鑁阿(ばんな)の置文には,官物(かんもつ)田・定公事(じようくじ)田の設定,下司名(みよう)・公文名など荘官の得分の規定,厨雑事(くりやぞうじ)などの公事の規定がある。しかし本所法を個々の荘園で実現させるには,在地の荘官の力が必要である。…

※「荘官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

荘官の関連キーワード町役人沙汰の外能吏不浄役人浪人改牢役人森林管理署生江息嶋池守鍵取

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

荘官の関連情報