精選版 日本国語大辞典 「篁物語」の意味・読み・例文・類語
たかむらものがたり【篁物語】
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『小野篁集』とも。古くは『篁日記』『小野篁記(おののたかむらのき)』などともよばれた。平安時代の物語。作者・成立は未詳。平安中期成立とする説、平安末期成立とする説が並存する。平安初期に歌人・文人として才名が高かった小野篁を主人公とする物語で、歌物語性の濃厚な第一部と、説話文学的な傾きがある第二部との二つの部分よりなるが、後人が篁に仮託したもので、作品中の和歌も篁の詠作とはいいがたい。だが、書名からもうかがわれるように、篁の私家集としても意識されており、『新古今集』以下四つの勅撰(ちょくせん)集に九首の歌が入集している。第一部は篁の異母妹との恋が語られ、篁の子を身ごもった妹が母親に仲を裂かれて悶死(もんし)し、亡霊となって現れるというもの。第二部は右大臣の娘に求婚した篁が、大君(おおいぎみ)や中の君には断られたが、三の君と結婚して栄達したというもの。前者は『古今集』の「妹(いもうと)の身まかりにける時詠みける」、後者は『本朝文粋(もんずい)』巻七の「右大臣に奉る」書状などが素材的に関連深いといわれる。怪奇性や浪漫(ろうまん)性に富み、亡霊譚や求婚譚など多様な話型を踏まえた、異色の作品である。
[小町谷照彦]
『石原昭平・根本敬三・津本信博著『篁物語新講』(1977・武蔵野書院)』
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…和歌は《古今集》に6首入集。なお《新古今集》以下の6首は後人の作たる《篁物語》よりの撰入ゆえ篁の実作とは考えがたい。篁は多情多感な博識の英才で自恃(じじ)するところ高く,直情径行,世俗に妥協せぬ反骨の士であり,野狂の異名がある。…
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