経済連携協定(読み)ケイザイレンケイキョウテイ

デジタル大辞泉 「経済連携協定」の意味・読み・例文・類語

けいざいれんけい‐きょうてい〔‐ケフテイ〕【経済連携協定】

特定の国や地域の間で、貿易投資の自由化、人の移動、知的財産の保護、政府調達など、経済全般について連携・協力を深めるために締結する協定EPA(economic partnership agreement)。→経済統合協定TPPCPTPP日EU経済連携協定
[補説]物品関税やサービス貿易の障壁などの削減撤廃を目的とする自由貿易協定FTA)に対し、経済連携協定(EPA)では投資、人の移動、知的財産の保護など、幅広い分野が対象となる。令和6年(2024)2月現在、日本は以下の20の国または地域と経済連携協定を締結・発効している。シンガポールメキシコマレーシアチリ・タイ・インドネシアブルネイASEAN全体・フィリピンスイス・ベトナム・インド・ペルーオーストラリアモンゴル・TPP11(CPTPP)参加国・EU・米国・英国・RCEP参加国。また、トルココロンビア・中韓と交渉を行っている。

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共同通信ニュース用語解説 「経済連携協定」の解説

経済連携協定(EPA)

貿易や投資、人の往来を活発にするため二つの国・地域や多国間で結ぶ協定。自由貿易協定(FTA)と呼ぶこともある。輸入品にかける関税の撤廃・引き下げに加え、知的財産権の保護といった幅広いルールを定める。日本はメキシコなど15カ国・地域とのEPAを発効済み。5億人市場の攻略を狙って欧州連合(EU)とは2013年に交渉を始めたが、EUの自動車関税、日本の農産物関税の削減などで溝が埋まっていない。

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経済連携協定(EPA)

工業品や農産品の輸入時に課す関税の撤廃・削減に加え、知的財産権保護など経済全般について必要なルールを決める協定。貿易や投資を活発にする効果がある。EPAは英語の「ECONOMIC PARTNERSHIP AGREEMENT」の略。自由貿易協定(FTA)とほぼ同じ意味だが、EPAは関税以外の幅広いルールを含む協定を指すことが多い。2国間だけでなく、多国間で同時に結ぶ場合もある。

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百科事典マイペディア 「経済連携協定」の意味・わかりやすい解説

経済連携協定【けいざいれんけいきょうてい】

経済・外交用語。Economic Partnership Agreement(略称EPA)。自由貿易協定(FTA)が,特定の国や地域の間で,物品の関税やサービスなどに関して貿易の障壁などを削減・撤廃することを目的とする協定であるのに対して,経済連携協定(EPA)は,貿易の自由化に加え,投資,人的移動,知的財産保護,競争政策におけるルール作り,多様な分野での強力等々,さまざまな要素を含む幅広い経済関係の強化を目標とする協定である。近年世界で締結されているFTAは,実際にはEPAの要素を盛り込んだものも多い。日本がEPAを締結(発行)している国はシンガポール(2002年),メキシコ(2005年),マレーシア(2006年),チリ(2007年),タイ(2007年),インドネシア(2008年),ブルネイ(2008年),東南アジア諸国連合(ASEAN)(2008年),フィリピン(2008年),スイス(2009年),ベトナム(2009年),インド(2011年),ペルー(2012年),オーストラリア(2015年),モンゴル(2015年署名)の15ヵ国(2015年4月現在)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「経済連携協定」の意味・わかりやすい解説

経済連携協定
けいざいれんけいきょうてい
Economic Partnership Agreement; EPA

特定の国や地域の間で関税の撤廃,投資の自由化(→資本自由化),知的財産権の保護などにおけるルールの設定によって経済上の連携を強める枠組み。EPAと略称される。関税撤廃を中心とする自由貿易協定 FTAよりも幅広い分野を対象とする。二国間のほかに地域統合型がある。地域統合型の代表的なものとして,日本など 12ヵ国が 2016年に署名した環太平洋経済連携協定 TPPがあげられる。TPPは関税撤廃やサービス,投資の自由化,知的財産権の保護以外に,電子商取引のルール整備,国有企業の優遇防止,労働や環境保護のルール整備など包括的な分野を網羅し,「21世紀型の通商ルール」と呼ばれた。ほかに交渉中の地域統合型EPAとして,日本や中国,オーストラリアなど東アジア・オセアニア地域の 16ヵ国が参加する東アジア地域包括的経済連携 RCEPがある。日本は輸出競争力の強化,日本企業の海外進出,エネルギー・食料の安定輸入に資するとして EPAを成長戦略の一つと位置づけ,2002年のシンガポールを皮切りに,インド(発効 2011)やオーストラリア(同 2015)などと二国間協定を結んだほか,2018年にヨーロッパ連合 EUとの間で協定を締結した。

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人事労務用語辞典 「経済連携協定」の解説

経済連携協定(EPA)

経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)とは、自由貿易協定(FTA)を柱として、特定の二国間や複数国間で、人材の移動や投資、二国間協力など、幅広く経済関係を強化する取り決めをいいます。
(2008/7/18掲載)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「経済連携協定」の意味・わかりやすい解説

経済連携協定
けいざいれんけいきょうてい

EPA

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