デジタル大辞泉 「綴」の意味・読み・例文・類語 てい【綴】[漢字項目] [人名用漢字] [音]テイ(漢) テツ(漢) [訓]つづる とじるつなぎ合わせる。つづる。「綴字ていじ・てつじ/点綴てんてい・てんてつ・補綴ほてい・ほてつ」 てつ【綴】[漢字項目] ⇒てい 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「綴」の意味・読み・例文・類語 つづり【綴】 〘 名詞 〙 ( 動詞「つづる(綴)」の連用形の名詞化 )① 布きれをつぎ合わせたもの。粗末な衣服。ぼろぼろの着物。つづれ。〔享和本新撰字鏡(898‐901頃)〕[初出の実例]「此等は外穢内浄の句なるべし。たとへば、金(こがね)をつづりに裹(つつ)みたるごとし」(出典:ささめごと(1463‐64頃)下)② 種々のきれをつぎ合わせてつくった袈裟、または、法衣。[初出の実例]「たむけにはつづりの袖もきるべきにもみぢにあけるかみやかへさん〈素性〉」(出典:古今和歌集(905‐914)羇旅・四二一)③ 単語や文章などを文字を連ねて書き表わすこと。また、特に表音文字の組み合わせと順序。つづり字。スペリング。[初出の実例]「よくよくかんがへよみたまはねば、作者の綴(ツヅ)りがあしきゆゑ、わかりがたかるくだりもあるべし」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)四)④ 書類などをとじ合わせること。また、そのもの。ファイル。[初出の実例]「書記が綴からぬき出してくれた書類を見ると」(出典:ノリソダ騒動記(1952‐53)〈杉浦明平〉四) とじとぢ【綴】 〘 名詞 〙① ( 動詞「とじる(綴)」の連用形の名詞化 ) とじ合わせること。また、とじたさまや、とじたもの。[初出の実例]「碁ばんは箱に入て置けり 十とちあれど半はしらぬ謡本〈玄札〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)一四)② 卵綴じのこと。[初出の実例]「その玉子をたんといれて、とぢにでもしてもらひてへの」(出典:滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)一一) つづくり【綴】 〘 名詞 〙 ( 動詞「つづくる(綴)」の連用形の名詞化。「つつくり」とも ) 修理。修繕。補修。[初出の実例]「日覆(ひおほひ)も霜よりしもに朽果(くちはて)て 大工つかひや橋のつづくり〈幾音〉」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)上) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「綴」の読み・字形・画数・意味 綴人名用漢字 14画 [字音] テイ・テツ・セツ[字訓] つづる・つらなる・むすぶ[説文解字] [字形] 形声声符は(てつ)。は糸を綴り合わす形で、綴の初文。〔説文〕十四下に「合はせ(つ)くるなり。糸に從ふ」と会意に解するが、の形声字である。前条に「は綴聯なり。象形」とみえる。〔戦国策、秦一〕「甲を綴り兵を(と)ぐ」の綴甲は、いわゆる「おどし」。はその象形。甲衣のみでなく、とばりを綴衣、吹き流しを綴(てつりゆう)という。[訓義]1. つづる、つらねる、つらなる。2. つなぐ、とじる、むすぶ、つむぐ。3. かざり、糸かざり、へりかざり。4. しるし、はたあし。5. まげる、かがめる、とめる。[古辞書の訓]〔新字鏡〕綴 於己奴不(おこぬふ)〔名義抄〕綴 ツラヌ・ツヅル・ツツム・ツモル・カガル・ヤ(ア)ム・ヒロフ・トヅ 〔字鏡集〕綴 トドム・ツツム・ツラヌ・ツヅル・ツヅマル・ツモル・カガル・トヅ・ツラヌク・ヒロフ[語系]綴・・・tiuatは同声。小さなものを連ね綴ることをといい、そのような状態で継続される行為に、声を用いることが多い。(てつ)はまたに作り、酒食を以て連続して祭ることをいう。また、thjiuatも同系の語である。[熟語]綴衣▶・綴意▶・綴恩▶・綴学▶・綴言▶・綴甲▶・綴行▶・綴思▶・綴輯▶・綴集▶・綴緝▶・綴述▶・綴術▶・綴純▶・綴叙▶・綴接▶・綴続▶・綴宅▶・綴兆▶・綴綴▶・綴文▶・綴▶・綴慮▶・綴連▶・綴輅▶・綴▶・綴足▶[下接語]羽綴・花綴・牽綴・校綴・構綴・珠綴・拾綴・集綴・緝綴・輯綴・属綴・点綴・比綴・編綴・羅綴・綴・連綴・聯綴 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報