出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
同じ田畑に、異なった作物を年2回栽培する二毛作や、3回以上栽培する多毛作の場合に、夏を中心とした主栽培期間につくることを表作といい、それに対し、その後の栽培を裏作とよぶ。たとえば水田では、表作にイネをつくり、その収穫後から翌春まで裏作にムギ類をつくることが多い。また、裏作する作物をさして裏作ということもある。
日本では耕地面積が狭く、その有効利用を図るため裏作が発達し、ジャガイモ、ナタネ、野菜なども裏作される。また裏作には、土地を肥やすために栽培されるレンゲソウなども含まれる。なお、後作(あとさく)と同意に使われることもあるが、冬季は作付けせず、春早くから水稲の田植までの間にジャガイモや野菜を前作する場合も裏作とよばれることがある。
[星川清親]
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
後作とも。おもな作物を収穫したのち,次の作付までの期間を利用して同一の土地に他作物を栽培すること。二毛作または両毛作ともいい,おもな作物を表作,他作物を裏作・後作という。水田二毛作では表作が水稲,裏作が大麦・菜種など。裏作は平安時代に史料に登場するが,近世農業において本格的に開始された。第2次大戦期には水田の半分近くを占めていたが,高度成長期以降急速に減少した。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…治水工事とともに創設された灌漑施設の維持管理にも領主は心を寄せ,必要な用具や資材を農村に給付する。初期の農業技術指導の中心は裏作奨励である。1600年(慶長5)福岡に入部した黒田如水は,その地に二毛作の行われていないのを知って裏作を奨励している。…
…平安時代以来,水田の畠地化ないし畠の水田化したとみられる〈畠田〉〈田白(田畠)〉などの中間的,過渡的な畠が絶えず生み出されていた。また平安時代における冬作麦の普及と,安定的な畠地二毛作の発展の影響を受けるなどして,裏作に麦やベニバナなどを作る水田二毛作も平安末期には端緒的に始まったのである。そして中世後期には一部の地域で三毛作さえ行われたが,こうしたことも畠作の集約化と関連するであろう。…
※「裏作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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