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繰糸 くりいとreeling

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

繰糸
くりいと
reeling

繭から生糸をつくること。を煮てセリシン軟化溶解させ,繭糸を取出しやすい状態にしてから,糸口を求め,数粒の繭のを合せて集緒器を通し,抱合して1本の糸にする。手動の座繰など原始的,手作業的な方法による繰糸 (そうし) の呼称で,機械類の発達とともにすたれてきている。

繰糸
そうし
silk reeling

煮熟した繭の正緒を求めて繭糸を離解し,この繭糸数本を合せて1条の生糸として繰取る作業。索緒,抄緒,集緒,接緒,より掛け,繰枠巻取り,乾燥の作業工程から成る。このうち接緒は繰糸作業の最も重要な操作で,座繰機械による普通繰糸法では作業者が指頭で投付法または巻付法によって1分間 15~25回接緒し,多条繰糸法では通常回転式接緒器を用いて1分間に片手で 20回以上,両手で 35回ぐらい接緒できる。自動繰糸機では繰糸作業の大部分が自動的に行われ,作業者は給繭装置への繭の補給,繰枠の故障の修理,繭の粒付けの補正などを行う程度である。

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デジタル大辞泉の解説

くり‐いと【繰(り)糸】

繭から糸を繰ること。また、繰った糸。

そう‐し〔サウ‐〕【繰糸】

[名](スル)煮た繭から糸をとって生糸にすること。また、その作業。「繰糸工程」

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百科事典マイペディアの解説

繰糸【そうし】

から繭糸を引き出し,数本を抱合して生糸にする操作。古くは手引きで行われ,江戸時代末期に座繰(ざぐり)が行われるようになった。今日では自動繰糸機で品質の統一された優良糸が大量に繰糸される。
→関連項目生糸玉糸玉繭

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世界大百科事典 第2版の解説

そうし【繰糸 reeling】

煮熟した繭から繭糸(けんし)を引き出し,それを数本合わせて集束し,一定の繊度の生糸を小枠に巻き取る作業の総称。繰糸の方法には時代による変遷がある。すなわち,古くは繰糸操作のすべてを人手によったといわれる手挽(てびき)法にはじまり,江戸時代の後期には,歯車を組み合わせた手回しの小枠回転装置,生糸を小枠に均一に巻き取るための山路型の絡交(らつこう)装置などを設けた座繰り器が考案された。この考案により片手で小枠を回し,一方の手で接緒(せつちよ)などを行えるようになった。

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大辞林 第三版の解説

そうし【繰糸】

( 名 ) スル
糸を繰ること。繭から糸を引き出し、数本引きそろえて一本の糸にすること。

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世界大百科事典内の繰糸の言及

【製糸】より

…繭から生糸を作る諸工程の総称。広義では玉糸や野蚕(やさん)糸を作ることを含めることがあるが,一般にはカイコの作る繭を原料として生糸を作るための,生繭(なままゆ)の乾燥(乾繭(かんけん)),貯繭,原料調整,煮繭,繰糸(そうし)および揚返し,仕上げなどの一連の工程をいう。(1)乾繭 生繭を乾燥するのは,殺蛹(さつよう)して発蛾(はつが)を防ぎ,長期間貯蔵しても,カビが発生しないようにすることを目的としている。…

※「繰糸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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