罪業(読み)ザイゴウ

精選版 日本国語大辞典 「罪業」の意味・読み・例文・類語

ざい‐ごう‥ゴフ【罪業】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。罪のおこない。来世で苦しみをうける原因となる、道理にそむいた行為。〔法華義疏(7C前)〕
    1. [初出の実例]「子のために、正命をうしなひ給はん事、ざいごうの程をしらず」(出典:曾我物語(南北朝頃)一〇)
    2. [その他の文献]〔法華経‐化城喩品〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「罪業」の意味・わかりやすい解説

罪業
ざいごう

仏教用語。身体言葉,心 (身,口,意) の3つ (→三業 ) によってつくられて,未来の苦しみを受ける原因となるような悪い行為。業とは行為のことである。

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世界大百科事典(旧版)内の罪業の言及

【罪】より

…罪という言葉には大別して法律に違反する〈犯罪〉,道徳的規範に反する〈罪悪〉,宗教的戒律にそむく〈罪業(ざいごう)〉の三つの意味がある。犯罪は社会の法的秩序を破る行為であり,法にもとづいて刑罪を加えられる。…

【犯罪】より

…社会とくに共同体の公共性を犯すものは社会的犯罪,特定の社会的役割に対する期待を犯すものが道義的犯罪,良心や倫理を犯すものが道徳的犯罪などと一応区別されるが,いずれも一括して罪悪・罪過などともよばれるように,明確な区別をつけにくいことが多い。これらに対し,神をはじめとし,祖先を神格化した祖霊や超自然的力ないしそれに基づく精霊などの神霊の権威を犯す宗教的犯罪は,しばしば罪障,罪業,冒瀆(ぼうとく)などとよばれて前者と区別される。国家の法を犯す刑法上の犯罪は,これらとはまた別の類型である。…

※「罪業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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