デジタル大辞泉
「過ち」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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あやまち【過・誤】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「あやまつ(過)」の連用形の名詞化 )
- ① 物事をやりそこなうこと。
- (イ) ふとしたやりそこない。失敗。失策。しくじり。
- [初出の実例]「家人(いへびと)の 斎(いは)ひ待たねか 正身(ただみ)かも 安夜麻知(アヤマチ)しけむ」(出典:万葉集(8C後)一五・三六八八)
- (ロ) (知らず知らずに犯した)まちがったこと。正しくないこと。まちがい。
- [初出の実例]「天皇、所治(しら)す政事に三の失(アヤマチ)有り」(出典:日本書紀(720)斉明四年一一月(北野本訓))
- (ハ) 過失として非難されるべきこと。罪。とが。
- [初出の実例]「わすらるる身はわれからのあやまちになしてだにこそ思ひたえなめ」(出典:元良親王集(943頃か))
- (ニ) 男女間の過失。でき心によって成立した、道徳にはずれた男女関係。
- [初出の実例]「斎院に侍りけるあきらけいこのみこを、母あやまちありといひて、斎院をかへられんとしけるを」(出典:古今和歌集(905‐914)雑上・八八五・詞書)
- ② けが。負傷。きず。
- [初出の実例]「左兵衛尉長谷部信連が候ぞ。近う寄ってあやまちすな」(出典:平家物語(13C前)四)
- ③ 江戸時代、過失犯を示す法律用語。不念(ふねん)の犯罪(重過失)、不斗(ふと)の犯罪(軽過失)の両過失犯以外に、不慮の事実も含まれていたが、後期には、不慮の事実によるあやまちは犯罪から除かれた。けが。〔禁令考‐後集・第四・巻三一・寛保元年(1741)〕
過ちの語誌
→「あやまり(誤)」の語誌
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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