韓国南西部,全羅北道に属する黄海沿岸の都市。人口27万2715(2000)。錦江河口の南岸に位置する港町で,韓国最大の穀倉地帯,湖南平野を背景に米の集散地として発達した。李朝時代には税米の倉庫(群倉)がおかれ,ここから船でソウルへ運搬された。1899年開港地となり,主に日本への米の輸出港として都市化が進み,製紙,酒造,製粉,合板などの諸工業が立地するようになった。湖南線(大田~木浦)開通(1914)に伴い主要交通路から外れ,また独立後は日本との貿易が断絶したため,貿易港としての機能は大きく弱まった。現在は各種の消費財工業を中心に工業都市への変貌が進んでいる。群山港は潮差が7.5mにも達し,また錦江の土砂流出量も多いため,浮桟橋を設置しているが大型船舶の接岸はできない。対岸の長項から長項線,また湖南線の益山(旧名は裡里)まで群山線が通じる。
執筆者:谷浦 孝雄
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韓国(大韓民国)、全羅北道(ぜんらほくどう/チョルラブクト)、錦江(きんこう/クムガン)河口に位置する港湾都市。面積377.72平方キロメートル、人口27万2129(2000)。1949年、市に昇格。95年、沃溝郡と統合。1899年に開港以来、湖南米の輸出港として大きく発展したが、錦江河口に土砂の堆積(たいせき)が著しく、港湾機能が問題になっている。合板、醸造、製紙、履き物類の工業が発達し、全羅北道第一の工業都市に成長した。
[森 聖雨]
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