全羅北道(読み)ぜんらほく

百科事典マイペディアの解説

全羅北道【ぜんらほくどう】

韓国南西部の道。6市8郡,道都は全州。南道と合せて全羅道は湖南地方と称される。蘆嶺山脈が道央東寄りを北東〜南西に縦断し,その東側は山地,西側はゆるやかな丘陵地帯を経て湖南平野が黄海海岸まで広がる。東部山地から錦江,万頃江,東津江などが発源し,湖南平野を貫流する。海岸線は複雑で群山・辺山半島などがあり,扶安・【しゅつ】浦(しゅつほ)湾が湾入する。農業が主で,米,麦,雑穀,トウモロコシ,芋類,豆類などの産が多い。綿花,チョマ,タイマ,タバコ,ミツマタは特産品。工業は群山益山,全州などを中心に機械器具,繊維,醸造,製糸,ゴムなどがある。山岳地帯では韓紙,竹工品,木器などを産する。8050km2。177万7000人(2010)。

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大辞林 第三版の解説

ぜんらほくどう【全羅北道】

チョルラブクト【全羅北道】

韓国南西部の道。黄海に面する。道庁所在地は全州チヨンジユ。ぜんらほくどう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

全羅北道
ぜんらほくどう / チョルラブクト

韓国(大韓民国)の南西部に位置する道。面積8050.07平方キロメートル、人口188万7239(2000)。道内の行政区域は6市(全州、群山、益山、井邑、南原金堤)、8郡からなっている。道庁所在地は全州。全羅北道地方の中央を南北に走る蘆嶺(ろれい)山脈を境に、西部は平野部で、その中心には万頃江(まんけいこう)と東津江流域の湖南平野があり、東部は山岳部で、鎮安高原、長渓盆地、長水盆地、南原盆地が中心である。気候は、平野部の全州では年平均気温12.4℃、年降水量1240.5ミリメートル、東部の山岳地方の茂朱で年平均気温11.5℃、年降水量1104.7ミリメートルである。東部山地では地形の影響で冬の間に積雪量が多く、凍結日数も長い。
 土地利用は、田が約730平方キロメートル、畑が約1654平方キロメートル、林野が約4771平方キロメートルである。本道は全国人口の4.3%を占めるが、米は15%を生産する農業中心の道である。農村人口が毎年減って、農業の労働力不足の問題を解決するために機械化を進めている。東部山岳地帯では高冷地の野菜、朝鮮人参(にんじん)、マユ、薬草の生産量が多い。南原郡の雲峰には大規模な国立緬羊(めんよう)牧場があり、任実郡には乳牛牧場と牛乳加工工場がある。水産業は西海岸(黄海側)の古群山列島を中心にイシモチ、タチウオ、サバ、エビの漁獲と貝類の養殖が盛んである。地下資源は完州の滑石、長水の硅石(けいせき)、益山の石灰石、飛鳳(ひほう)の無煙炭があるが、非常に貧弱である。工業は全州工業団地で繊維、製紙、食品工業、裡里の輸出自由地域および第二工業団地で金属、繊維、皮革、電子工業、群山工業団地では合板、醸造工業が中心になっている。観光資源としては内蔵山、智異山、徳裕山の国立公園が3か所、辺山半島、母岳山、馬耳山、大屯山、禅雲山の道立公園が5か所あり、古跡も多い。高等教育機関は総合大学として全北大学校と円光大学校があり、そのほかに全州大学、群山大学、全州教育大学がある。[張 保 雄]

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世界大百科事典内の全羅北道の言及

【全羅道】より

…朝鮮八道の一つで,湖南地方とも呼ばれる。現在,韓国に属し,行政区域上は南北道と光州広域市に分かれ,人口は全羅北道(道庁所在地は全州)200万9651,全羅南道(道庁所在地は光州)218万6808,光州市128万7134(いずれも1995)。
[自然]
 北東から南西方向へ走る盧嶺山脈と小白山脈を中心とする500mほどの丘陵性山地によって大部分覆われているが,北部には東西50km,南北80kmに達する朝鮮最大の湖南平野,また二つの山脈の間を流れる栄山江流域の羅州平野があり,韓国第一の穀倉地帯とされている。…

※「全羅北道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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