錦江(読み)キンコウ

デジタル大辞泉 「錦江」の意味・読み・例文・類語

きん‐こう〔‐カウ〕【錦江】

朝鮮半島南部、小白山脈に源を発し、群山の北で黄海に注ぐ川。韓国第2の大河。長さ402キロ。クムガン

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精選版 日本国語大辞典 「錦江」の意味・読み・例文・類語

きん‐こう‥カウ【錦江】

  1. [ 一 ] 朝鮮半島南部の川。小白山脈に源を発し、忠清南道南部を流れ、道境で黄海に注ぐ。中流域にある公州や扶余は百済の古都。
  2. [ 二 ] 中国、江西省北東部、余江県の東北を流れる信江下流のこと。鄱陽湖に注ぐ。
  3. [ 三 ] 中国、江西省北西部を流れ、高安を経て贛江下流に注ぐ川。水源は萍郷市の東北。蜀水。
  4. [ 四 ] 中国、四川省成都を流れる川。郫県の西で岷江から分かれ、東流して郫江に合流する。蜀の錦をさらすところから名づけられた。錦水。

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改訂新版 世界大百科事典 「錦江」の意味・わかりやすい解説

錦江[町] (きんこう)

鹿児島県南部,肝属(きもつき)郡の町。2005年3月大根占(おおねじめ)町と田代(たしろ)町が合体して成立した。人口万8987(2010)。

錦江町北部の旧町。肝属郡所属。人口7479(2000)。大隅半島南西部に位置し,西は鹿児島湾に臨む。東から山地,シラス台地沖積低地と続き,町域の大部分を占める台地上は畑で,タバコ,エンドウなどが栽培されるほか,肉牛の生産・肥育も行われている。大隅半島南部のバス交通拠点で,旧南隅4ヵ町(大根占,根占,田代,佐多)の行政中心地でもあり,国や県の出先機関も多数ある。大根占港は1955年に改修工事が完成したが,水深が浅いため拡張工事が要望されている。海岸沿いに国道269号線が通じる。縄文~弥生時代の遺跡が多い。

錦江町南部の旧町。肝属郡所属。人口3410(2000)。大隅半島南部に位置する。全域が山地で,北部を西流する麓川と,南部を西流する花瀬川に沿って低地が帯状に続き,集落が連なる。主産業は農業と林業で,米,タバコ,茶の栽培とともにブロイラー,肉牛を中心とする畜産が盛ん。山林の80%以上が杉を中心とする人工林で,パルプ材,素材を産出する。花瀬公園は桜,藤,ツツジの美しい景勝地として知られる。交通不便な地であったが,近年,県道,林道が次々に開通し,麓地区は大隅半島南部山間の交通の拠点となった。
執筆者:


錦江 (きんこう)
Kǔm-gang

韓国,中西部の川。古くは白村江と呼んだ。小白山脈の俗離山白雲山などから発し,大田盆地,全北平野などの流域平野を発達させながら,群山港において黄海に注ぐ。長さ401km,流域面積9866km2。上流では峡谷を曲流し,陽山八景などの景勝地を形成している。流れが緩慢な下流は船の可航距離が130kmにも及び,芙江,江景などの河港都市を発達させた。また,古代には白村江の戦で知られ,公州や扶余などの古都が沿岸を彩っている。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「錦江」の意味・わかりやすい解説

錦江(町)
きんこう

鹿児島県肝属郡(きもつきぐん)にある町。大隅半島(おおすみはんとう)南西部に位置する。2005年(平成17)肝属郡大根占町(おおねじめちょう)、田代町(たしろちょう)が合併して成立。西は鹿児島湾(錦江湾)に面し、北は鹿屋市、東は肝付(きもつき)町、南は南大隅町に接する。南部を肝属山地が占め、湾岸は狭い沖積地。海岸線を国道269号が走り、南部で国道448号と合流。茶、タバコなどの栽培、園芸、畜産が盛ん。肝属山地に発する神ノ川(かみのかわ)が、町のほぼ中央を北西に流れる。神ノ川には滝が多く、最大の大滝の周囲は神川大滝公園となっている。また南部を東西に流れる雄(お)川の上流には、花瀬(はなぜ)自然公園がある。花瀬の川底には溶結凝灰岩が石畳のように広がり、大隅南部県立自然公園の一部に指定されている。中世は禰寝院(ねじめいん)の一部で、近世以降島津氏の直轄領となった。肝付町・南大隅町との境に広がる稲尾岳(いなおだけ)の照葉樹林帯が国指定天然記念物、神ノ川や雄川に自生するカワゴロモが県指定天然記念物になっている。面積163.19平方キロメートル、人口6944(2020)。

[編集部]



錦江
きんこう / クムガン

韓国(大韓民国)の黄海(朝鮮半島では西海とよぶ)に注ぐ朝鮮半島第六の河川。全長401キロメートル、流域面積9886平方キロメートル。全羅北道(ぜんらほくどう/チョルラブクト)長水郡の小白(しょうはく/ソベク)山脈の六十嶺(ろくじゅうれい)西麓(せいろく)から発源して北流し、山間峡谷を蛇行して沃川(よくせん)、公州(こうしゅう)、扶余(ふよ)を迂回(うかい)し、南西へ流路を変え、群山(ぐんさん/クンサン)の北で黄海に注いでいる。流域には大田盆地、清州盆地、論山平野などがある。河口から130キロメートル上流の芙江(ふこう)まで航行が可能である。流域の公州と扶余は百済(くだら)の古都で遺跡が多い。

[森 聖雨]

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百科事典マイペディア 「錦江」の意味・わかりやすい解説

錦江【きんこう】

韓国中西部の川。全羅北道の蘆嶺山脈と小白山脈の接する山岳地帯に発源,北流して全羅北道と忠清北道の道境に錦江盆地をつくったのち南西流し,肥沃な湖南平野を形成して,群山の北で黄海に注ぐ。途中,公州扶余などの古都を通過するあたりは白馬江とよぶ。全長401km。古名は白村江(はくそんこう)といい,白村江の戦で知られる。
→関連項目群山全羅北道忠清南道忠清北道朝鮮

錦江[町]【きんこう】

鹿児島県南部,大隅半島南部に位置する肝属郡の町。2005年3月肝属郡大根占町,田代町が合併し町制。国道269号線,448号線が通じる。163.19km2。8987人(2010)。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「錦江」の解説

錦江 きんこう

正田錦江(しょうだ-きんこう)馬場錦江(ばば-きんこう)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「錦江」の意味・わかりやすい解説

錦江
きんこう

「クム(錦)江」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の錦江の言及

【蜀江錦】より

…四川地方における絹織物の歴史がきわめて古いことは,多くの文献資料とともに1975年成都出土の西周時代の銅矛の柄に認められる〈蚕〉の形象や,65年同じく成都出土の戦国時代の銅壺に鋳出されている〈採桑図〉などによっても知られる。こうした伝統に支えられ,漢代には蜀の成都の南を流れる流江で洗った染色は特に鮮麗で美しいとして,以来その都を錦城,その川を錦江と呼ぶようになった。三国時代には,当時錦の産地として最も著名であった襄邑の錦織をも圧倒するほどの発展をみせ,その後歴代王朝の絹織物の産地として重要な地位を保持してきた。…

※「錦江」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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