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老人性難聴 ロウジンセイナンチョウ

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デジタル大辞泉の解説

ろうじんせい‐なんちょう〔ラウジンセイナンチヤウ〕【老人性難聴】

加齢によって感覚細胞が変性することで起こる難聴。気づかないうちに両耳の聴力が少しずつ低下していくことが多い。音としては聞こえるが話している内容が聞き取れない、周囲がうるさいと聞き取れないといった症状がみられる。補聴器によって聴力を補えることが多く、公的な費用補助などの制度もある。

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家庭医学館の解説

ろうじんせいなんちょう【老人性難聴】

 加齢にともなって進行する難聴(「難聴」)です。低音はほぼ正常に聞こえるのですが、高音ほど聞きとりにくく、電話のベルや、ドアのチャイムが聞こえにくくなります。
 また、声が小さいと、話し声は聞こえるのですが、ことばの聞き分けがむずかしくなります。
 老人性難聴は、音が聞きにくくなるだけではありません。大きい音は若いときに比べ、よりうるさく感じるようになります。さらに、もっとも聞きやすい大きさで話を聞いても、ことばがわからなかったり、聞きまちがえたりします。
 難聴は年齢とともに進行しますが、同じ年齢でも、人によって難聴の程度は大きくちがいます。65歳で難聴になって困る人もあれば、85歳でもふつうに聞こえる人もいます。
 老人性難聴の原因の1つは、内耳(ないじ)の音を感じる細胞の数が減ることで、それは大きい音を長時間聞くことと関係があります。
 他の原因は、脳の音を伝える神経の数が減ることで、脳の動脈硬化(どうみゃくこうか)や体質が関係します。
 診断は、鼓膜(こまく)の診察と純音聴力検査(じゅんおんちょうりょくけんさ)で行ないます。
 聴力をよくする治療法はありません。したがって、難聴によるコミュニケーション障害への対策は、補聴器(ほちょうき)をつけることと、周囲の人が協力して、よくわかるように話すことです。

ろうじんせいなんちょう【老人性難聴】

[どんな病気か]
 人間の聴器(ちょうき)の老化は、20~30歳代から始まるといわれ、この加齢によっておこる聴力の低下を老人性難聴といいます。老化は、内耳感覚器から脳の聴覚中枢(ちょうかくちゅうすう)までの神経細胞の減少や変性として出現しますが、その程度は人によってさまざまで、大きな個人差があります。
[症状]
 難聴は、高音部から始まり、徐々に中低音部も聞こえにくくなりますが、初期には、とくに自覚症状はなく、中音域の聞こえが悪くなり、日常会話に支障が出るようになって初めて難聴に気づきます。
 実際には、音は聞こえているのに何をいっているのかわからないとか、聞きまちがいや聞き返しが多いなどのことばの聞き取り障害として現われます。また、耳鳴(みみな)りで気づくこともあります。
[検査と診断]
 聴力(ちょうりょく)検査で、高音域が聞こえにくくなることから始まる感音難聴を示し、進行すると中低音域の聴力も低下します。
 難聴は、内耳性と中枢性の両方の性質をもっていて、聴力に比べて、ことばを聞き取る能力(語音弁別能(ごおんべんべつのう))が悪いのが特徴です。
[治療]
 決め手となる治療法はなく、補聴器(ほちょうき)の装用が勧められますが、本人に難聴の自覚があまりなく、使用されないことも多いようです。
 動脈硬化(どうみゃくこうか)、腎臓病(じんぞうびょう)、糖尿病といった慢性の病気は、老人性難聴を進行させる可能性があります。
 老化を防ぐために、日常の健康管理と精神安定に気をつけることはいうまでもありませんが、耳に悪影響を与える騒音や薬剤の使用は、できるだけ避けるようにしましょう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

老人性難聴
ろうじんせいなんちょう
presbycusis

人の聴力は20歳くらいがもっとも鋭敏であり、その後はしだいに低下してくる。このような加齢によってだれにもおこってくる聴力低下を広義の老人性難聴あるいは生理的老人性難聴という。この難聴は高周波数の音から進行し、しだいに低周波数の音にも及んでくる。ある程度の個人差はあるが、進行の程度は普通だいたい同じくらいである。
 耳の聞こえが悪くなってきたと自覚するのは50歳くらいで、それまでは聴力の低下を気づくことなく過ごしている。これを無自覚性の難聴といい、このような難聴は両耳ほとんど同じくらいであるが、男性は女性よりも一般に難聴の程度が高い。こうした年齢相当な生理的な老化の程度を超えて難聴の程度が悪化しており、老化以外に原因がない難聴の場合を狭義の、あるいは病的な老人性難聴という。個人差が強く、遺伝的素因も関与しているようである。さらに、生活環境による社会音(騒音)のほか、動脈硬化、血栓による循環障害などが原因となる因子とも考えられている。聴器の老人性変性として著明なものは、内耳の蝸牛(かぎゅう)の感覚上皮の萎縮(いしゅく)、有毛細胞の数の減少、ラセン神経節細胞の萎縮と数の減少、聴覚中枢神経系の神経変性などである。難聴は感音難聴で、耳鳴りを伴い、語音の弁別が悪く、会話も理解しづらく、難聴は進行性である。有効な治療法はなく、補聴器を使用するが、補聴器を有効に使用するためには、ある程度の聴覚訓練が必要である。[河村正三]

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世界大百科事典内の老人性難聴の言及

【内耳】より

…耳石器には二つの感覚装置,半規管には互いに直交する3本の管のなかに各1,計三つの感覚装置がある。年齢とともに内耳の感覚細胞の数が減り,生理的な難聴(老人性難聴)が起こるほか,蝸牛はストレプトマイシンなどの薬物,騒音などでこわされ,難聴が起こる。感覚細胞の変化による難聴には有効な治療法がない。…

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