耳鳴(読み)みみなり

精選版 日本国語大辞典 「耳鳴」の意味・読み・例文・類語

みみ‐なり【耳鳴】

  1. 〘 名詞 〙 耳外音源がなくて音を感ずること。中耳炎高血圧動脈硬化症中枢神経病気などのときにみられる症状。〔医心方(984)〕
    1. [初出の実例]「脳がぼんやりし、ガンガン幻惑的な耳鳴りがし」(出典:崖の下(1928)〈嘉村礒多〉)

じ‐めい【耳鳴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 精神的興奮血管障害などのために、耳の内部が鳴ること。外部に音がないのに音を感じること。みみなり。〔史記‐扁鵲伝〕
  3. 自分だけが知っていることのたとえ。〔隋書‐隠逸伝・李士謙〕

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普及版 字通 「耳鳴」の読み・字形・画数・意味

【耳鳴】じめい

耳なり。〔隋書、隠逸、李士謙伝〕或ひと士に謂ひて曰く、子に陰多しと。士曰く、謂(いはゆる)陰とは何ぞ。ほ耳鳴のごとく、己獨り之れを聞き、人の知る無し。今吾が作(な)す、吾子皆知る。何の陰か之れらんと。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「耳鳴」の意味・わかりやすい解説

耳鳴
じめい
tinnitus

耳鳴りのこと。外部に音源がないのに生じる聴覚で,振動性と非振動性に分けられる。前者は聴覚器周辺の血管異常 (動脈瘤動静脈瘻など) ,筋肉の異常収縮などにより生じた雑音が原因で,他人にも聞き取れることがあり,他覚的耳鳴とも呼ばれる。後者内耳聴神経,頭蓋内の病変などによるもので,真性耳鳴とも呼ばれる。これは高血圧症などの全身疾患に随伴して現れることもある。

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