聖心(読み)せいしん

精選版 日本国語大辞典 「聖心」の意味・読み・例文・類語

せい‐しん【聖心】

  1. 〘 名詞 〙 尊い心。純粋で、けだかい心。天子聖人のみ心。聖意御意(ぎょい)叡慮(えいりょ)
    1. [初出の実例]「吐議允聖心、衆亦推之」(出典性霊集‐三(835頃)贈伴按察平章事赴陸府詩・序)
    2. 「聖人ややもすれば楽(たのしみ)をとき玉ふ。わが愚を以て聖心おしはかりがたしといへども」(出典:養生訓(1713)二)
    3. [その他の文献]〔荀子‐勧学〕

ひじり‐ごころ【聖心】

  1. 〘 名詞 〙 ひじりの心。ひじりのような心。また、ひじりになろうとする心。道心。ひじりごこち。
    1. [初出の実例]「いかでさる山伏のひじり心に、かかる事どもを思ひよりけむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)

しょう‐しんシャウ‥【聖心】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しょう」は「聖」の呉音 ) 仏語。尊い仏心
    1. [初出の実例]「誠に知る、聖心の示現なることを」(出典:日本霊異記(810‐824)下)

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普及版 字通 「聖心」の読み・字形・画数・意味

【聖心】せいしん

聖人の心。〔子、勧学積土、山をして風雨興り、積水、淵(ふち)をして蛟生じ、積善して、而(すなは)ち自得し、心備はる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「聖心」の意味・わかりやすい解説

聖心
せいしん
cor Jesu; Sacred Heart

通常「みこころ」という。キリストの愛,特にその象徴としてのキリストの心臓崇敬していうときの言葉。聖心に対する崇敬 (信心) は,キリストの刺された脇腹に対する崇敬という中世慣行起源があるが,16世紀以降カトリック教会において,カルトゥジオ修道会イエズス会によって奨励されたほか,フランソアの影響のもとに訪問修女会がその普及に努めた。その後,同会のマルガレット・マリー・アラコックの受けた幻視によって聖心の信心の内容は,神愛に対する罪の償いが強調されることによって飛躍をみせ,全カトリック教会に広がるとともに,この信心を重んじて「聖心」を冠する多くの修道会が創立された。 1765年クレメンス 13世は,聖心のミサと祝日を認可,1856年に教皇ピウス9世はさらに聖体の祝日の週の次の週の金曜日を「聖心の信心の祝日」と定めた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「聖心」の解説

聖心 しょうしん

仏厳(ぶつごん)

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