精選版 日本国語大辞典「聞知」の解説
きこえ‐しら・す【聞知】
〘他サ下二〙 (「いいしらせる(言知)」の謙譲語) 申しあげてわからせる。お話ししてお知らせ申しあげる。ご説明申しあげる。
※源氏(1001‐14頃)若紫「僧都世のつねなき御ものがたり、のち世の事などきこえしらせ給ふ」
※有明の別(12C後)一「ただよしなきくもゐのそらだのめを聞き侍り、そぞろにうらめしきをきこえしらするぞや」
きき‐し・る【聞知】
※古事記(712)中「是に其の御子聞知(ききしり)て驚きて、乃ち当芸志美美を殺さむと為たまひし時」
※徒然草(1331頃)四四「笛をえならず吹きすさびたる、哀と聞しるべき人もあらじと思ふに」
ぶん‐ち【聞知】
〘名〙 聞いて知ること。聞き及んでいること。〔広益熟字典(1874)〕
※落葉(1889‐90)〈内田魯庵〉「世間未だ聞知(ブンチ)せざる異事を」 〔書経‐無逸〕
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