能勢(読み)のせ

精選版 日本国語大辞典 「能勢」の意味・読み・例文・類語

のせ【能勢】

  1. [ 1 ]
    1. [ 一 ] 大阪府北西部の地名寒天凍豆腐の製造で知られ、山地では能勢栗と呼ばれる栗を産出真如寺能勢妙見)がある。
    2. [ 二 ] 大阪府の北西部、北摂山地にあった郡。明治二九年(一八九六豊島郡と合併して豊能郡となる。
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙のせもち(能勢餠)」の略。
    1. [初出の実例]「一能勢 卅合。八幡。善法寺。毎年如此也」(出典:長祿二年以来申次記(1509))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「能勢」の意味・わかりやすい解説

能勢(町)
のせ

大阪府北西端、豊能郡(とよのぐん)の町。京都府、兵庫県と境する。1956年(昭和31)歌垣(うたがき)、田尻(たじり)、西能勢の3村が合併して成立。1959年東郷村を編入国道173号、477号が通じる。老ノ坂山地(おいのさかさんち)に位置し、500~700メートルの隆起準平原が広がる。集落は猪名(いな)川の支流山辺(やまべ)川や田尻川の小河谷に散在する。町域の大部分林野耕地は少ない。林業のほか、クリ栽培が行われる。また、「大阪の北海道」と称されるように冬季の寒さが厳しく、かつては寒冷の気候を利用した寒天製造が行われた。南東部の豊能町との境界にある妙見山(みょうけんさん)(660メートル)には日蓮(にちれん)宗能勢妙見堂があり、ケーブルやバスが通じ、行楽客も多い。野間の大ケヤキは国指定天然記念物。また、伝統芸能の能勢の浄瑠璃(じょうるり)が国の選択無形民俗文化財となっている。面積98.75平方キロメートル、人口9079(2020)。

[樋口節夫]

『『能勢町史』全5巻(1975~2001・能勢町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「能勢」の意味・わかりやすい解説

能勢[町] (のせ)

大阪府北西端,豊能郡の町。人口1万1650(2010)。標高500~700mの老年期の山々が起伏する老ノ坂山地の中央部にあり,町域の大部分を山林が占め,猪名川支流の谷沿いに水田が細長く点在する。江戸時代から明治・大正期にかけて能勢の三白(酒米,寒天,凍豆腐),三黒(クリ,炭,黒牛)といわれる特産物があったが,現在は大都市向けに養鶏,酪農,トマトの抑制栽培などが盛んである。神山の岩坪古墳など古墳が多く,南東端の妙見山には日蓮宗の能勢妙見があり,多数の参詣人でにぎわう。
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百科事典マイペディア 「能勢」の意味・わかりやすい解説

能勢[町]【のせ】

大阪府北部,豊能(とよの)郡の町。丹波高地南部にあたり,大部分は山地。丹波グリの産地として有名。耕地面積が少なく,農業のほか林業も行われる。能勢妙見がある。98.75km2。1万1650人(2010)。

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デジタル大辞泉プラス 「能勢」の解説

能勢(くりの郷)

大阪府豊能郡能勢町にある道の駅。国道173号に沿う。

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