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航空計器 こうくうけいき aircraft instruments

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

航空計器
こうくうけいき
aircraft instruments

安全で能率的な飛行のために必要な情報を乗組員に提供する目的で航空機に装備されている計器。対気速度計,高度計,昇降計など飛行状態を知るための飛行計器旋回傾斜計,水平儀,定針儀などのジャイロ計器自動方向探知装置 ADFおよび超短波全方向式無線標識 VORなど航法に利用される航法計器エンジンの回転計,燃料圧力計,排気温度計,燃料計などエンジンの作動状態と燃料の消費状態を知るための動力計器,脚,ブレーキフラップなどを作動させる油圧系統の計器,客室の圧力や温度を指示する計器などが含まれる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

こうくう‐けいき〔カウクウ‐〕【航空計器】

航空機の操縦室に備え付けてある計器類の総称。飛行用・発動機用・航法用その他がある。

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百科事典マイペディアの解説

航空計器【こうくうけいき】

航空機の装備する計器の総称。姿勢,速度などの飛行状態を知るための飛行計器,エンジンの作動状態を知るためのエンジン計器,航法用計器などに分類される。飛行計器には速度計,高度計,昇降計,水平儀,傾斜計,旋回計などが,エンジン計器には回転計,排気温度計,燃料油量計などが,航法計器にはレーダー慣性航法装置のディスプレーなどがある。
→関連項目計器航空

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世界大百科事典 第2版の解説

こうくうけいき【航空計器 instrument for aircraft】

航空機に装備される計器の総称。姿勢,速度などの飛行状態を知るための飛行計器,自分の位置を知るための航法計器,エンジンの運転状態を知るためのエンジン計器およびその他の機体付属計器に大別され,戦闘機などの軍用機では兵装に関連した計器も必要となる。地上の交通機関で用いられる計器に比べ,高い精度をもっていること,小型,軽量であること,温度,圧力などの環境の変化に対する耐久性に優れていること,応答が速いこと,表示の読取りが容易であることなどが強く要求される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

航空計器
こうくうけいき
instruments for aircraft

航空機の飛行を安全かつ正確に行わせるため、航空機やエンジンその他機体の各システムの状態を乗員に伝えることを目的として、航空機に装備される計器の総称。航空機の用途、性能、大きさなどに応じて装備される計器の種類や数は非常に多かったが、1980年代に入るとデジタル電子技術の発達によって計器の指示が統合されて、現在では飛行機というと計器で覆われた操縦席といった印象はかなり薄れてきている。[落合一夫]

航空計器の種類

航空計器には、航空機の飛行に対して法規に定められたもの(基本計器)と、飛行の安全を確保するために追加装備されるものとに分けられる。
〔1〕基本計器 航空機の飛行状態やエンジンの運転状態を示すために、設計基準によって最小限装備することが求められている計器。(1)操縦用計器として、速度計、高度計、磁気コンパスなど。(2)エンジン用計器(主としてピストンエンジン用)として、エンジンまたはプロペラ回転計、燃料油量計、燃料圧力計、潤滑油油量計、潤滑油温度計、潤滑油圧力計など。
〔2〕飛行の安全を確保するため基本計器に加えて装備される計器 (1)操縦・航行用の計器として、旋回傾斜計、昇降計(垂直速度計)、真対気速度計、マッハ計、人工水平儀(前後左右傾斜指示器)、定針儀、時計など。(2)エンジン計器として、吸気圧力計(ジェット機ではエンジン圧力比計)、気化器温度計、シリンダー温度計(ジェット機では排気ガス温度計またはテールパイプ温度計)、振動計、プロペラまたはエンジン回転数同調計など。(3)計器飛行用の計器。通常の飛行状態で使用する操縦・航行用計器のほかに夜間、雲、霧、雨中など視界の悪い条件のもとでの飛行に使用する計器。ラジオコンパス、コース偏位指示器またはクロスポインター式指示器、低高度精密電波高度計、空中衝突防止指示器など。
 そのほかに、計器ではないが、マーカービーコン通過指示灯、着陸進入角指示灯(VASIS(バシス))、地上近接警報装置(地表近接警報装置)などがある。[落合一夫]

航空計器の特徴

航空計器は、装備する航空機が空中を飛行するという特性から、ほか(地上)の交通機関の計器に比べ、次のような特徴をもっている。
〔1〕機体の動きが三次元であるため、姿勢(前後左右の傾き)や方向(機首および飛行方向)、高度とその変化の割合の大小などを示す必要がある。
〔2〕速度、気圧(高度)、温度などが大きく変化するので、広い測定範囲で正確な指示であること、また、気圧、温度、加速度の変化が激しい、厳しい環境のもとに置かれるため頑丈で高い耐久性をもつことが要求される。
〔3〕取付け場所や重量の関係から、小型・軽量でなければならない。
〔4〕速度が速いので、ごく限られた時間内に多くの情報を読み取る必要がある。そこで目盛りと指針を使用する計器では、(1)使用範囲や限界にカラーマーキングを施したり、1個の計器の中に複数の同系統の計器を統合して、同時に多くのデータを読み取らせるようにしたりする。(2)特定の目的に必要な複数の情報を1個の計器で総合的に指示させる、いわゆる複合計器を採用している。(3)自動操縦装置(オートパイロット)や慣性航法装置(INS)などのコンピュータと組み合わせて現在の状況を表示させるだけでなく、将来の予測位置や飛行方向を指示するようにしている。(4)現在では古くから使われてきた機械式(指針を動かすのに歯車、てこ、ひげぜんまい等を使用する)構造の計器にかわってCRT(cathode ray tubeの略。ブラウン管)や液晶パネルなどに情報を映し出させる方式が用いられている。これは、デジタル電子技術の発達により飛行に関する多くの情報をデジタル量に変換してコンピュータで処理し、さらにアナログ量に変換してCRTなどに表示させるもので、在来の機械式計器システムでは表せなかった指示が得られ、操縦士の飛行に関する負担を大きく軽減している。
 その結果、従来のような目盛りと指針を組み合わせた計器に覆われていた操縦室または操縦席計器板は、数個のCRTに置き換えられて昔日のおもかげは一掃されている。[落合一夫]

計器の配列

航空機は、機体が大型になるほど、また長距離・長時間の飛行を行うほど運航に関する情報が多くなるので、複合計器を採用してもなお多数の計器が必要となる。そのため合理的で読み取りやすい計器の配列が要求される。1960年以前の航空機では、機種ごとに配列が異なっていて機種が変わるたびに訓練が必要で、時間や労力の損失だけでなく安全性に及ぼす影響も少なくなかった。そこで民間航空機では、ジェット旅客機の導入を機に、航空機の設計基準に飛行関係の基本計器(高度、速度、傾き、方向)の配列についての規定が設けられた。これは元来大型機に対して定められたものであるが、現在では世界的にあらゆる機種に用いられている。
 なお、大型機になると飛行関係の計器のほかにエンジンや機上の空調、高圧空気、電気、油圧などの各システムが加わり、その操作にあたっても多くの計器が必要となる。多発機ではシステムを多重化するので、必然的に計器の数も多くなって、初期の大型機では、システムを専門に運用する航空機関士を乗務させ専用の計器板を設けていた。しかし、現在はエンジンの性能や機上の各システムの信頼性が向上したため、システム関係の計器類も操縦士の計器板に集約され、また機上の操作の自動化が徹底したため、ジャンボ機クラスの機体でも航空機の運航は正・副2名の操縦士で行うことができる。
 また、着陸進入の際、計器と滑走路とを交互に視線を変えなくても、一部の計器の指示を操縦士の目の前に映し出して両方を同時に重ね合わせて見ることができる、ヘッドアップ・ディスプレー(HUD)システムも一部の航空機に使われている。[落合一夫]
『田島奏著『新航空工学講座10 航空計器』(1987・日本航空技術協会) ▽秀島卓著『航空計器入門』第3版(1992・九州大学出版会)』

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