茶を客に勧めるとき、茶碗(ちゃわん)をのせる台。当初は茶台とよばれ、円形で脚のついたもの、鐔(つば)のあるものなど、形状は種々でおもに漆器であった。江戸時代中期の百科事典の『和漢三才図会』(寺島良安(りょうあん)編)には、「托子」の見出しに「ちゃだい」と振り仮名がつき、俗に茶台と書くと解説する。この「托子」という表記は、室町時代から江戸時代において資料に頻出する。
茶托という名称は、おもに江戸中期からの煎茶(せんちゃ)の流行に伴い、煎茶道具の一つとして一般化した。この意味での茶托は、錫(すず)製を最上とし、円形の木瓜(もっこう)型、楕円(だえん)型など、さまざまな種類がある。
[森谷尅久]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…口縁の反り返った端反(はたぞり),反り返りのない盌の2型に大別され,古染付を最上とし,白磁,赤絵,金襴手,黄釉などが好まれている。(5)茶托 茶碗を載せる台。古スズのものを最上とする。…
※「茶托」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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