茶湯(読み)チャトウ

  • さとう ‥タウ
  • ちゃとう ‥タウ
  • ちゃとう〔タウ〕
  • ちゃのゆ

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 茶と湯。また、抹茶に熱湯を注いでかき混ぜたもの。かわきを癒す以外に、医薬品としても服用された。また、僧侶の間では居眠り防止の効用が重視された。
※性霊集‐三(835頃)和尚中寿感興詩「茶湯一埦、逍遙也足」 〔王建‐宮詞〕
② (━する) 茶を仏前や霊前に供えること。また、その煎茶。おちゃとう。
※日葡辞書(1603‐04)「Chatǒuo(チャタウヲ)アグル」
※歌舞伎・船打込橋間白浪(鋳掛松)(1866)三幕「仏壇へ茶湯(チャタウ)をして」
〘名〙
① 人を招いて抹茶をたててもてなすこと。また、その作法や会合。茶道。
※大乗院寺社雑事記‐文明四年(1472)二月八日「二月堂参籠〈略〉茶湯等事樋坊に仰付之了」
※明良洪範(1688‐1704頃か)一六「一年余も対陣して戦ふ事無れば戦必見合せ、休息の間茶の湯を催したるを」
② 茶をたてるためにわかす湯。
※太平記(14C後)三九「竹筧に甘泉を分けて、石鼎に茶の湯(ユ)をたて置きたり」
③ 湯をわかして茶の支度をする部屋。→茶の間②。
※御伽草子・あきみち(室町末)「いはあなのうちには〈略〉ちゃのゆなんどこしらへて、さも人のすむやうにぞみえにけり」
[語誌](①について) (1)鎌倉時代末に至って茶を薬用として飲むことから遊びとしての喫茶が登場する。一方、室町時代、武家の間で静粛な喫茶の寄合が持たれ、美術品などを鑑賞しながら行なわれる儀式的な喫茶の風も生まれ、両者を総合しつつ、禅林僧堂において遵守されてきた喫茶の儀礼を基本においてわび茶の湯が形成され、千利休らによって大成された。
(2)江戸時代を通じて町人社会に遊芸として流行するほか、「茶道」とも呼ばれるように理念的な道意識をもったものを生んだ。→「ちゃ(茶)」の語誌

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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