萩野由之(読み)ハギノヨシユキ

デジタル大辞泉 「萩野由之」の意味・読み・例文・類語

はぎの‐よしゆき【萩野由之】

[1860~1924]国史・国文学者。佐渡の生まれ。東大教授和歌文学の近代化を目ざし、和歌改良論を唱えた。著「日本史講話」「日本制度通」「国学和歌改良論」(共著)など。

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精選版 日本国語大辞典 「萩野由之」の意味・読み・例文・類語

はぎの‐よしゆき【萩野由之】

  1. 歴史家、国文学者。佐渡国新潟県出身。東京大学古典講習科卒。東京帝国大学・高等師範学校教授。帝国学士院会員。主編著「日本史講話」「日本制度通」「日本文学全書」など。万延元~大正一三年(一八六〇‐一九二四

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20世紀日本人名事典 「萩野由之」の解説

萩野 由之
ハギノ ヨシユキ

明治・大正期の国文学者,歌論家,国史学者 東京帝国大学名誉教授。



生年
万延1年4月17日(1860年)

没年
大正13(1924)年2月1日

出生地
佐渡国雑太郡(新潟県佐渡郡相川町)

別名
号=和莽

学歴〔年〕
東京大学文学部古典講習科〔明治19年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔明治34年〕

経歴
東京帝大、東京高師などの教授を歴任。明治20年池辺義象と共著の「国学和歌改良論」を発表し、歌は実情をのべるもので用語は自由であることを説き、歌題、歌格、歌調、歌材の4点を改良すべきだという和歌改良論を論じた。他の著書に「日本史講話」「日本制度通」、編著に「日本文学全書」(全24巻)などがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「萩野由之」の意味・わかりやすい解説

萩野由之 (はぎのよしゆき)
生没年:1860-1924(万延1-大正13)

歴史学者。佐渡国生れ。1886年東京大学卒業後,学習院,東京高師各教授などを経て1901年東京帝国大学教授に就任(1923年まで在職)。古代法制の研究とともに,平安~戦国時代古典文学の研究で知られ,とくに《神皇正統記》《大鏡》《増鏡》などの史書の解説や校定に大きな足跡を残した。晩年には維新史に力を注ぎ,《徳川慶喜公伝》(全8冊,1917)を監修し,《王政復古の歴史》(1918)などを著した。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「萩野由之」の意味・わかりやすい解説

萩野由之
はぎのよしゆき
(1860―1924)

国史・国文学者。佐渡国(新潟県)生まれ。東京大学古典科卒業。文学博士。東京帝大教授。1887年(明治20)小中村(池辺)義象(よしかた)との共著『国学和歌改良論』を刊行、和歌改良の具体案を示し、また89年4月『経世評論』に「和歌を論ず」を発表、新体詩より優位性をもつ和歌文学の改良を論じ、明治初期の和歌改良論の口火を切る。1916年(大正5)帝国学士院会員。『日本史講話』ほか多数の史学の書、『方丈記』の注釈などの著がある。

[藤岡武雄]

『小泉苳三著『明治歌論資料集成』(1940・立命館大学出版部)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「萩野由之」の解説

萩野由之 はぎの-よしゆき

1860-1924 明治-大正時代の国文学者,日本史学者。
万延元年4月17日生まれ。学習院教授をへて,明治34年東京帝大教授。和歌改良論をとなえ,多数の古典文学の注釈書をあらわす。古代史,維新史に精通した。大正13年2月1日死去。65歳。佐渡(新潟県)出身。帝国大学卒。著作に「国学和歌改良論」(共著),「日本史講話」など。

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367日誕生日大事典 「萩野由之」の解説

萩野 由之 (はぎの よしゆき)

生年月日:1860年4月17日
明治時代;大正時代の国史・国文学者。東京帝国大学教授
1924年没

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