藍衣社(読み)らんいしゃ(英語表記)Lan-yi-she

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

藍衣社
らんいしゃ
Lan-yi-she

蒋介石を永久最高の領袖としていただく反共秘密政治結社。この名称は中国国民党礼服であった藍衣に由来し,質実の意をこめている。イタリアの黒シャツ党に範をとったものともいわれる。 1931年頃,黄埔軍官学校出身の軍人で結成された秘密結社を中核とし,戴笠,劉健群,胡宗南らがこれを指導した。非軍人系の CC団とともに謀略,暗殺を常套手段として,暴力的に蒋政権を維持するための二大支柱とされた。この結社の活動によって 鄧演達,史量才その他多くの人々が犠牲となった。第2次国共合作成立の翌年の 38年,三民主義青年団に編入され名目上は姿を消したが,実際は軍事委員会調査統計局に引継がれ,その後も反共特務工作の基軸をなした。

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百科事典マイペディアの解説

藍衣社【らんいしゃ】

中国国民党内の軍人系党員を中核とする極右秘密結社。結成は1931年末という。CC団と対抗関係をもちながら,ともに蒋介石独裁の支柱となった。社長は蒋介石で,反蒋分子,反蒋運動などの弾圧にあたった。藍衣とは国民党の礼服にちなんだ通称。

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デジタル大辞泉プラスの解説

藍衣社

中国、中華民国時代の反共秘密政治結社「復興社」の俗称。党員が藍色の上着を着用したことから。

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世界大百科事典 第2版の解説

らんいしゃ【藍衣社 Lán yī shè】

中国,民国時代の政治秘密結社。蔣介石の独裁政治の確立をめざし,彼を永久最高の指導者として,黄埔軍官学校出身者を中心に,力社―青会―復興社といった機構から成る,ファッショ団体を総称していう。1931年末に成立。南京,上海を中心に長江(揚子江)流域に拡大し,反共活動と抗日運動へのテロ活動を行って,蔣介石が国民党内で支配権を確立するうえでひとつの支柱となった。【川井 悟】

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大辞林 第三版の解説

らんいしゃ【藍衣社】

中国、民国時代の政治秘密結社。蔣介石のもと黄埔こうほ軍官学校出身者を中心に1931年成立、反共活動を行い、蔣の国民党支配を支えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

藍衣社
らんいしゃ

中国、中華民国時代の特務的性格をもった政治結社。正式名称は中華民族復興社、略して復興社ともいう。藍(あい)色の上着と黄色のズボンを制服としたので藍衣社と称された。満州事変後の1932年、反蒋介石(しょうかいせき)民主運動を弾圧するため、民族復興を掲げて国民党内に結成された国家主義的結社で、中核組織を力行社といい、その下に戴笠(たいりゅう)が主宰した特務処を置いて、中国共産党員や民主派、反蒋派に白色テロを行って恐れられた。蒋介石の独裁の一つの支柱であった。38年1月に解散し、社員の多くは三民主義青年団に加入、特務組織は軍統局に改編された。日本軍占領地、とくに大都市での抗日テロにも従事した。[小島晋治]

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世界大百科事典内の藍衣社の言及

【特務】より

…国民政府統治の中国で,国民党およびその政府の秘密工作員,密偵に対する呼称。蔣介石は1929年にCC系,32年に藍衣社を腹心に作らせ,独裁体制の支柱としたが,それぞれに調査科,特務処というスパイ専門機構を置いた(のちに前者は中央党部調査統計局,後者は軍事委員会調査統計局に発展)。それらは全国に網をめぐらして情報の収集,人民の監視に任じたほか,監禁,誘拐,暗殺などの不法活動を日常に行い,人々の恐怖の的であった。…

※「藍衣社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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