ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藤原為信」の意味・わかりやすい解説
藤原為信
ふじわらのためのぶ
[没]?
鎌倉時代の画家。嘉元2 (1304) 年従三位に叙され,同4年出家して寂融と号し,応長1 (11) 年6月以後,正和5 (16) 年 12月以前に没。藤原信実の曾孫にあたり,似絵 (にせえ) の技法を継承して画名が高かった。画跡として『賀茂祭絵巻』 (1274) は模本のみが残るが,宮内庁書陵部蔵『天子摂関御影』のうち天子巻 (鳥羽院~後二条院) や,法住寺御陵の後白河院木像の胎内から発見された白描の同院御影下絵は,為信の作と考えられる。
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