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藩法 はんぽう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

藩法
はんぽう

江戸時代,諸藩が領内に発布,施行した法令。戦国大名分国法の流れをくみ,家法,領法ともいう。大別して基本法と施行法とに分けられる。前者は立藩の精神,藩政の要綱,藩士の規律などを定めたもので,壁書などとも呼ばれ,後者は行政,司法など藩政執行に必要な法規で,村方,町方,寺社方に下した掟などが含まれ,民間あてのものは御触書の形をとった。

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デジタル大辞泉の解説

はん‐ぽう〔‐パフ〕【藩法】

江戸時代、大名を支配するために定めた法令。

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世界大百科事典 第2版の解説

はんぽう【藩法】

江戸時代から1871年(明治4)7月の廃藩に至るまでの間に,において行われた法を,広い意味で藩法という。狭義では藩制定法および藩の判例法,先例法をさす。ただし藩法という名称は,明治になって用いられたもので,江戸時代には〈家法〉〈国法〉などと呼ばれた。宗門改め度量衡,交通など江戸幕府の全国的支配権に属することを除けば,藩はかなりの自律を認められ,〈万事江戸之法度の如く,国々所々に於て之を遵行すべし〉(寛永12年武家諸法度)といった限定はあるものの,各藩はそれぞれ別個の藩法を施行した。

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大辞林 第三版の解説

はんぽう【藩法】

江戸時代、諸藩が藩内を治めるために制定した法規の総称。藩政の要綱や藩士の心得などに関するものと、庶民の生活に関するものがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

藩法
はんぽう

江戸時代、諸藩で行われた法規の総称。藩は元来、大名の領分を意味したが、江戸時代の後半には大名の支配機構をも意味するようになった。各藩が藩治のために制定したものが藩法である。江戸時代の領知のうち3分の2は藩が占めるのであるから、藩法の占める重要性はきわめて大きい。しかし、第二次世界大戦前では、藩法の資料は各旧大名家に秘蔵されるものが多く、これの利用は困難であった。戦後、諸種の事情で大学に移管されるものがあり、別に、後に述べるように藩法集も刊行され、「地方史」に掲載される藩法も少なくなく、その利用は容易になった。
 藩法は戦国時代の分国法(家法)の後身といえるが、その内容は、大名の家政に関する私的な部分を除くと、藩の封建制に関するものと、庶民の生活に関するものとに分けられる。いずれも幕府の影響を受けることの多いものと、少ないものとある。尾張(おわり)の徳川家の藩法は幕府法に近いといわれるが、薩摩(さつま)藩法のごときは独自の部分が多い。いずれにしても、大きな流れに着目すれば、しだいに幕府法化したといえるであろう。大藩には資料も多く、独自の体系をもったものもあるが、小藩ではそういうことのできないものも多く、幕府の奉行(ぶぎょう)に対してどういう扱いをしてよいか問い合わせ、その回答に従ったものも少なくない。こういう面でも幕府法化が行われた。藩法の研究には「藩法集」の刊行がきわめて重要であるが、藩法研究会では、岡山、鹿児島、金沢藩など諸藩の「藩法集」を刊行して、研究の便を図っている。[石井良助]
『藩法研究会編『藩法集』全12巻15冊(1959~75・創文社) ▽長沢巷一監修、京都大学日本法史研究会編『藩法史料集成』(1980・創文社)』

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