(読み)カナメ

デジタル大辞泉 「要」の意味・読み・例文・類語

かなめ【要】

ある物事の最も大切な部分。要点。「組織のとなる人」「肝心
扇の骨をとじ合わせるために、その末端に近い部分に穴をあけてはめ込む釘。かにの目。
要黐かなめもち」の略。
[類語](1要項要目要綱論点勘所脈所要点要所ポイント要領大要キーポイント急所つぼ主眼眼目軸足立脚点立脚地力点主力重き重視重点正鵠頂門の一針大切重要大事だいじ肝要肝心緊要枢要きも肝心要有意義意義深い千金耳寄り掛け替えのないキーストーン中心中軸枢軸主軸主体基幹根幹中枢中核基軸要石かなめいし大本おおもと根本基盤大根おおね

よう【要】[漢字項目]

[音]ヨウ(エウ)(呉)(漢) [訓]かなめ いる もとめる
学習漢字]4年
求める。「要求要請強要需要
なくてはならぬとする。いる。「要注意所要必要不要
締めくくる。まとめる。「要約概要大要
大切なところ。かなめ。「要因要害要所要職要素要点要領肝要紀要主要重要枢要切要摘要法要
待ち受ける。「要撃
[名のり]しの・とし・もとむ・やす

よう〔エウ〕【要】

物事の大事な点。かなめ。要点。「を得た説明」「はやる気だ」
必要であること。入用。「再考のがある」
他の語の上に付いて、その事柄や事物などが必要である意を表す。「確認」「普通免許」「マーク」
[類語]中心必要入り用必須所要入用要用必需須要しゅよう不可欠必見必携要する要る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「要」の意味・読み・例文・類語

かなめ【要】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 扇の末端についていて、骨をつづり合わせるためにはめこんだくさび。鯨の骨や金属で作る。かのめ。蟹の目。
    1. [初出の実例]「ここにありとしられんとて、扇のかなめを鳴らして使ひければ」(出典:古今著聞集(1254)八)
  3. 刀の目貫(めぬき)
    1. [初出の実例]「たとへわきさし、かたななり共、つばなと、かなめ成共、弐十目、卅目もつけ候て持候はは、縄をかけ、山へ御のほせ候へ」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)三月八日)
  4. ( 転じて ) ある物事を支える最も大切な部分や事柄、人物。要石(かなめいし)
    1. [初出の実例]「えりいだされむ人の、八座・弁官・職事ばかりになる人候ふらんところこそ要なれば、それは解官せられなんず」(出典:愚管抄(1220)七)
    2. 「ぶたいへ出て爰(ここ)はをなごのかなめの所と、思ふ心がつくほど、男になる物なり」(出典:役者論語(1776)あやめぐさ)
  5. 建築で扇垂木(おうぎたるき)の中心線の集まるところ。〔日本建築辞彙(1906)〕
  6. 植物かなめもち(要黐)」の異名。《 季語・夏 》 〔和漢三才図会(1712)〕
    1. [初出の実例]「扇骨木(カナメ)植込を通して池が見える」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一五)

ようエウ【要】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物事の最も重要なところ。肝心なところ。かなめ。肝要。要点。
    1. [初出の実例]「万徳之中此三為要。若挙此三徳。即余徳自顕」(出典:勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章)
    2. [その他の文献]〔荀子‐礼論〕
  3. なくてはならないこと。必要。要用。
    1. [初出の実例]「かへせば情なし。物は警策なるえうの物なり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)あて宮)
  4. 誓うこと。契ること。約束。〔春秋左伝‐哀公一四年〕

かのめ【要】

  1. 〘 名詞 〙かなめ(要)
    1. [初出の実例]「うちにて大夫のすけのあふぎのかのめかためてとてつかはしたりし」(出典:行宗集(1140頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

動植物名よみかた辞典 普及版 「要」の解説

要 (カナメ)

植物。バラ科の常緑小高木,園芸植物カナメモチ別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

ゲリラ豪雨

突発的に発生し、局地的に限られた地域に降る激しい豪雨のこと。長くても1時間程度しか続かず、豪雨の降る範囲は広くても10キロメートル四方くらいと狭い局地的大雨。このため、前線や低気圧、台風などに伴う集中...

ゲリラ豪雨の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android