見舞う(読み)ミマウ

デジタル大辞泉 「見舞う」の意味・読み・例文・類語

み‐ま・う〔‐まふ〕【見舞う】

[動ワ五(ハ四)]
病人災難にあった人などを訪れて慰める。また、書面などで安否をたずねる。「けがをした友人を―・う」
望ましくない事が訪れる。災難などが襲う。「パンチを―・う」「台風に―・われる」
見回る。巡視する。
「この間何かと隙のなさに、田を―・ふ事もござらぬほどに」〈虎明狂・水掛聟
訪問する。あいさつに行く。
二階宰府の源様が来てござる、―・うたか」〈浄・博多小女郎
[類語]訪れる訪ねる訪問伺うお邪魔おとな上がる歴訪

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「見舞う」の意味・読み・例文・類語

み‐ま・う‥まふ【見舞・見廻】

  1. 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙
  2. 警戒・監督・見物などのために見回る。巡視する。
    1. [初出の実例]「夙夜は前の夜の事濯漑は前日の夕に見まうぞ」(出典:古活字本毛詩抄(17C前)一)
  3. 訪問する。挨拶に行く。とぶらう。
    1. [初出の実例]「吾は仙人になったれば死いで千年してまたふる里えきてみまうたぞ」(出典:玉塵抄(1563)九)
  4. 医者が、病人の様子を診察して回る。往診する。
    1. [初出の実例]「余所にのみ見廻ましたと声はして 医者かえて行萩の下庵〈胤久〉」(出典:俳諧・物種集(1678))
    2. (よひ)に薬出し置、朝脉に見まへば」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)四)
  5. 病気や災害にあった人をたずね慰める。また、書面で問い慰める。
    1. [初出の実例]「今夜の産所へ見舞(ミマヒ)給はずや」(出典:浮世草子・男色大鑑(1687)七)
  6. 相手にとって好ましくないことをしたり、好ましくない状態にしたりする。また、好ましくない物事がおそいかかる。
    1. [初出の実例]「氷河時代は今後に於ても〈略〉地球を見舞ふ事がないとは」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生の家)
  7. ( から転じて ) 一般に、自動詞的に、ある状態になる、ある状態がくる。
    1. [初出の実例]「父の身神には安息の日は終ひに見舞はないのである」(出典:崖の下(1928)〈嘉村礒多〉)

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