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角閃岩 かくせんがん amphibolite

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岩石学辞典の解説

角閃岩

角閃岩は現在では角閃石と斜長石からなる変成岩の名称として確立しているが,もとはブロニアールによって角閃石を含む石基の中に他の鉱物が点在する岩石に命名された[Brongniart : 1813].このような意味でナウマンは閃緑岩の一種として用いた[Naumann : 1849].角閃石を主成分とする火成岩のことは角閃石岩(hornblendite)という.角閃岩の名称を変成岩に使用したのはローゼンブッシュで[Rosenbusch : 1898],角閃岩の多くはドレライトや斑糲岩などの塩基性火成岩が変成したものであるが,粘土質の炭酸塩岩の変成したものもある.角閃岩はあまり片理がない粒状の変成岩で,角閃石と斜長石を主成分としている.斜長石の組成は変成条件を示すものとして重要と考えられている.石英や緑簾石を伴うことがある.

出典|朝倉書店
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

角閃岩
かくせんがん
amphibolite

斜長石と普通角閃石とを主成分とする変成岩。暗緑色で緻密(ちみつ)な岩石であるが、しばしば片理や縞状(しまじょう)構造をもつ。前記の2鉱物のほかに多少の石英や磁鉄鉱を含むことが多く、ときには黒雲母(くろうんも)や緑簾(りょくれん)石も含まれる。角閃岩の化学組成は、若干の水H2Oを別にすれば、玄武岩や安山岩のそれによく似ている。そこで、角閃岩は、玄武岩や安山岩が変成作用を受けたために、その鉱物組成が変化したものであると考えられる。もっとも、斜長石と普通角閃石の組合せは、泥岩と石灰岩の中間的な組成の堆積(たいせき)岩が変成作用を受けても生成するから、すべての角閃岩が火成岩から導かれるわけではない。もとの火成岩が酸化マグネシウムMgOに富む場合には、普通角閃石のほかにカミントン閃石や直閃石をも含む角閃岩が生成する。
 角閃岩は玄武岩や安山岩あるいはそれらに近い化学組成の岩石が、ある程度高い温度(300~500℃)の条件下で変成作用を受けて生じたものである。温度がやや低いと(200~300℃)、緑簾石が多く、斜長石がナトリウムに富む緑簾石角閃岩になる。さらに低い温度では普通角閃石は生成されず、アクチノ閃石、緑簾石、緑泥石などを主成分とする緑色片岩ができる。
 日本では日高、阿武隈(あぶくま)、飛騨(ひだ)、領家(りょうけ)、肥後などの各変成岩地帯に角閃岩が広くみいだされる。[橋本光男]

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