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言語政策 げんごせいさく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

言語政策
げんごせいさく

政府などの公の機関が行う,言語の採択,普及改革などの方策。多民族国家や新しく建国された国家では,国語公用語の選定と普及が重大問題となる。アイルランドのアイルランド語,イスラエルのヘブライ語などは,政府の言語政策によって勢いをもちはじめた言語である。方言差や階級による言語の差が著しい場合には,標準語の決定が重要になる。また,正書法や文字の決定,改革も言語政策の一例である。これらの国語政策のほかに,植民地や領土に対して行われる言語普及の政策の例もある。

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デジタル大辞泉の解説

げんご‐せいさく【言語政策】

ある目的に沿って政府が行う、言語についての改革・整理統合・普及などの諸政策。

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百科事典マイペディアの解説

言語政策【げんごせいさく】

主に国家が言語において,国家統合,近代化のための伝達手段の確保,国民教育などの目的を行使するための政策。具体的には国語公用語制定標準語統一,普及,改革,管理などであるが,大きく分けて,これらの地位と機能の向上にかかわる言語計画によって実現される。

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世界大百科事典 第2版の解説

げんごせいさく【言語政策】

国家が言語の統一と規準化などのために施す政策。言語を支えているのはその言語を母語としている民族である。しかし政治単位である国家と言語の担い手である民族とは必ずしも一致しない。そこで国家は統一を維持するために民族言語を規制しようとし,民族はこれに反発する。ここに言語紛争の根源がある。国家と民族言語の間には次のような関係がある。(1)1言語が多国家で用いられる場合 たとえばドイツ語はドイツ,オーストリアスイスなどで公用語とされている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

言語政策
げんごせいさく

ある国の政府がその国民の言語を対象として実施する政策。あるいは、ある国またはなんらかの権力をもったものが、占領その他の形で支配している地域の住民の言語についてとる政策。
 その目的としては、政治的統一・支配、教育の普及・向上、文化の保護、科学・技術の進歩、情報の伝達・処理の効率化など種々のものが考えられる。その内容には、公用語・標準語の制定・普及、文字改革、非識字者の解消、各種の分野における用語・用字の統一などから、方言や少数民族の言語を弾圧したり、あるいは保護したりということまで、これまたさまざまなものがある。
 公用語の制定については、フィリピンのタガログ語、マレーシアにおけるマレー語など世界に多くの例がみられる。複数の言語が公用語として認められていることもある。スイスにおけるドイツ語、フランス語、イタリア語、ベルギーにおけるオランダ語(フラマン語)とフランス語などはよく知られている。国内にいくつかの少数民族がいる場合に、政府が、一方ではその国の主要な言語の教育・普及に努力しながら、他方それぞれの少数民族固有の言語の維持を助けていることもある。旧ソビエト連邦、中国がそうであるといわれている。文字・正書法についての政策の古典的なものとしては、1928年トルコにおいて実施された、それまで使われてきたアラビア文字をローマ字にかえた文字改革がある。
 日本における言語政策としては、古くは第二次世界大戦以前の、主として義務教育を通して行われた標準語の普及などがあるが、その規模および現在の国民の生活への影響の大きさの点からいえば、戦後何回かにわたり実施された文字・表記に関するものをまず代表的なものとすべきであろう。すなわち、当用漢字、「現代かなづかい」の制定(1946)、「送りがなのつけ方」の指示(1959)、常用漢字の制定(1981)およびその改定(2010)などがそれである。[南不二男]
『国語学会編『国語学大辞典』(1980・東京堂出版) ▽千野栄一他著『国語国字問題』(『岩波講座 日本語3』1977・岩波書店) ▽P・トラッドギル著、土田滋訳『言語と社会』(岩波新書)』

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