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訴えの利益 うったえのりえき

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知恵蔵2015の解説

訴えの利益

民事訴訟や行政事件訴訟において、当事者が求める請求の内容の適否を裁判所が判断する必要性・適切性に関する要件。訴訟制度が適切かつ効率的に利用されるためには、請求の内容が訴訟において解決されるにふさわしいものであって、現実に解決の必要性があること、及び訴訟が適切な当事者によって行われていること(当事者適格)等が必要である。例えば、行政事件訴訟においては、違法な公権力の行使の取り消しを求めて訴訟を提起する原告適格を国民一般に認めているわけはなく、原則として、その行為を取り消すにつき法律上の利益を有する者に限られてきたが、2004年の行政事件訴訟法の改正を受けて、これを広く解する流れが生じてきている。このような訴えの利益を欠く訴えが提起された場合には、裁判所は請求の内容について実質的な審理に入らず、訴えは却下される(門前払い判決)。なお、行政事件訴訟においては、処分性や原告適格の問題を除いた部分について、狭い意味で訴えの利益といわれる場合が多い。

(土井真一 京都大学大学院教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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世界大百科事典 第2版の解説

うったえのりえき【訴えの利益】

訴訟によって紛争を解決するにあたっては,訴訟を利用することを正当化できるだけの利益または必要性のあるものでなければならない。正当な利益または必要性が認められる訴えであってはじめて,原告は相手方当事者を裁判所に呼び出して訴訟による論争を行うことを正当化できるし,裁判所に対しても自己(原告)の申立てについて中身に立ち入った判決をなすことを要求できる。訴訟制度を利用するに際して課されるこのような要件または制約を訴えの利益という。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

うったえのりえき【訴えの利益】

裁判を求める実益のあること。行政訴訟については、自己の権利・利益の救済のために、違法な行政処分の取り消し・無効の確認を求める実益を有していることをいい、訴訟要件の一つとなる。 → 原告適格

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

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