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調速機 ちょうそくきspeed governor; governor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

調速機
ちょうそくき
speed governor; governor

機械の回転速度を一定に保つための制御装置。回転速度の変化を検出し,原動機絞り弁や燃料噴射装置を作動させて,蒸気,水,燃料の供給量などを加減したり,出力を加減して,回転速度を調節する。その形式,構成要素など多種多様である。たとえば,速度検出用には,回転軸ばねで取付けた2個またはそれ以上のおもりが回転速度が増すときにばねの力にうちかって遠心力で開くことを利用した遠心式,内燃機関の吸気管内に設けた絞り部の負圧が回転速度により変るのを利用した空気式,原動機によって駆動される歯車ポンプから発生する油圧を利用した油圧式があり,電気式では回転軸に直結したタコメータジェネレータ (回転数に比例した電圧を発生する) と LC共振回路の組合せ,パルス発生器の発生するパルスを計数する方法などが用いられている。

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デジタル大辞泉の解説

ちょうそく‐き〔テウソク‐〕【調速機】

機関の回転速度を、負荷の変化に対応して調整し、一定に保つ装置。ガバナー

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百科事典マイペディアの解説

調速機【ちょうそくき】

ガバナーgovernorとも。内燃機関,蒸気タービンなどで,負荷の変動などに対応してその回転速度を一定に保つための自動制御装置。機械の回転速度を錘(おもり)の遠心力を利用して,または電気的な検出装置で検出して,最初に設定した値との大小の差に応じて入力または出力を制御する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちょうそくき【調速機 governor】

ガバナーともいう。負荷動力の変動に対して原動機の発生動力を自動的に調節し,原動機およびこれによって駆動される機械の安定な運転を図る装置。J.ワット蒸気機関に組み合わせる形で調速機を発明したが,その基本的な原理,構造は今日まで受け継がれており,ワットの偉大な業績の一つとされる。図において回転軸O―Oのまわりに回転するおもりは,これに働く遠心力と重力の作用によってある高さに保たれる。回転数が高くなればより高い位置へ,回転数が低くなればより低い位置におもりは動き,これに従ってスリーブSが上下する。

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大辞林 第三版の解説

ちょうそくき【調速機】

エンジンの回転数を測定して燃料の供給を調節し、回転数を一定に保つ装置。ガバナー。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

調速機
ちょうそくき
speed governer

機関の回転速度を一定値に保つための制御装置。発電用、船舶用、農・工用など一定速度で運転する必要がある機関にかならず備え付けられている。ワットが蒸気機関の往復運動を回転運動に変えたとき、一定回転を得るために考案したのが最初であった。回転軸に取り付けた2個のおもりが回転に伴う遠心力によって開くのを利用したものでこれを遠心調速機という。遠心調速機は構造が簡単で比較的容易に一定回転が得られるので、蒸気機関だけではなく、ほかの回転機械でも多く利用されている。このほか機関の吸気管内に設けたベンチュリー管を利用した空気式というのがある。これはベンチュリー部の負圧が回転速度によって変化するのを利用したものである。また機関により歯車ポンプを駆動し、歯車ポンプで発生する油圧を利用して回転速度を制御する油圧式もある。いずれの方法でも、機関の絞り弁あるいは燃料の噴射量を調節して機関の速度を制御する。運動の伝達方法も各種あり、機械式、空気式、油圧式、電気式など目的により適宜使用される。[中山秀太郎]

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世界大百科事典内の調速機の言及

【総督】より

…日本の旧植民地の政務を統轄した朝鮮総督,台湾総督がそれにあたる。西欧では,たとえばイギリスから植民地に派遣された長官をgovernor,governor‐generalといい,総督と訳される。またそれ以外の官職名であっても,帝国(宗主国)の中央から派遣された植民地行政の長官に類するものも総督と訳されることが多い。…

【蒸気機関】より

…ワットは69年に蒸気の圧力を利用する蒸気機関を製作して機関の熱効率を著しく高め,81年にはそれまでの機関のビームを廃し,ピストンの往復運動を車輪の回転運動に変える装置をもつものに改善し,蒸気機関が鉱山用から一般の原動機として広く利用されるにいたる端緒を開いた。そして82年にはさらにピストンの両側に交互に蒸気を供給し,かつ蒸気の膨張力をも利用する方法をとり入れて熱効率を高め,またのちにはシリンダーへの蒸気の供給量を自動的に加減する調速機を用いて適正な運転を行わせるようにし,ここに実用的な蒸気機関を完成した。 このように発達してきた蒸気機関は1780年ころから鉱山の揚水だけでなく,工作機械,織物機械その他一般工場用の原動機として広く用いられ,また1800年前後にサイミントンWilliam Symington(1763‐1831),R.フルトンらによって行われた蒸気船の実用化や,G.スティーブンソンによる蒸気機関車の完成によって,工場用としてまた交通機関用として偉大な貢献をし,文字どおり機械文明の原動力となって独歩の地位を占めるにいたった。…

※「調速機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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