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諏訪信仰 すわしんこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

諏訪信仰
すわしんこう

長野県の諏訪神社信仰同社の祭神はいわゆる出雲系の神とされており,その信仰は中部,関東をはじめ全国各地に及んでいる。この神社の特色は,村々に頭郷 (とうごう) を指定して順ぐりに祭祀を行うことである。諏訪神社は狩猟の神,風の神とされ,また武神としても信仰され,神供として鹿頭を供えることが知られている。同社の祭礼として有名なのは式年御柱祭 (おんばしらまつり) で,寅年と申年に行われる。大木を山から切出してこれを社地に4本立てる古式の神事である。そのほか,かえる狩神事,粥占神事,御頭祭,御射山社祭などがある。

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百科事典マイペディアの解説

諏訪信仰【すわしんこう】

長野県の諏訪大社を中心に全国に広がっている民間信仰。大社の祭神建御名方(たけみなかた)神・八坂刀売(やさかとめ)神は大和朝廷に屈しなかった出雲系の神とされ,古くから朝野尊信を集めていた。

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世界大百科事典 第2版の解説

すわしんこう【諏訪信仰】

長野県諏訪にある諏訪大社上・下社を中心として民間にひろまっている信仰。古代には湖水の竜神あるいは霊蛇の信仰であったと考えられているが,そのなごりは民話や語りもの(甲賀三郎説話など),あるいは雨乞いの習俗などにうかがうことができ,諏訪明神が姿をあらわす場合に巨大な蛇体という形をとることは中世の《諏方大明神画詞》にもみえている。しかし,鎌倉時代にこれを氏神と仰ぐ諏訪氏が武士団を形成し,武家社会一般の間に軍神としての諏訪信仰が成立した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

諏訪信仰
すわしんこう

長野県諏訪市にある諏訪大社を尊崇する全国的信仰。祭神は建御名方神(たけみなかたのかみ)とされるが、この神は『古事記』の国譲りの段によると、国譲りを不服として高天原(たかまがはら)の使者と闘争して敗れ、科野国(しなののくに)洲羽海(すわのうみ)に逃れて、その地に封ぜられたと伝えられる。すなわち、神代以来の古社であり、全国に勧請(かんじょう)された分社は約1万を数えるともいう。この信仰は、かつては諏訪神人(じにん)とよぶ遊行者(ゆぎょうしゃ)によって流布されたもので、その分布状態からみると、北陸から信濃(しなの)にかけて居住していた出雲(いずも)系族類による信仰に起源するが、時代によって変遷がある。大昔は狩猟神として尊敬されたが、農耕時代には農耕神として、また武家時代になると武神として全盛を極めた。後白河(ごしらかわ)法皇撰(せん)の『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』には「関より東の軍神(いくさがみ)、鹿島香取(かしまかとり)諏訪の宮」とみえ、大和(やまと)朝廷の軍神と並んで武士の守護神とされ、のちには日本第一大軍神とよばれ、戦国時代には甲斐(かい)(山梨県)の武田氏、徳川氏の守護神として信仰された。現在は、健康の神、水利の神として広く信仰されている。[菟田俊彦]

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