出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
本名・実名(じつみょう)のことだが,とくに生前の名をその死後に人々がいう場合の名をさす。もともと,死後はその人の実名を忌んで口にしなかったことから,この呼称が生じたとされる。のちにはそうした区別がなくなり,生前においても実名のことを諱とよんだ。また,貴人などの実名は口にするのもはばかられたため,その実名を敬称して諱とよぶこともあった。「偏諱(へんき)を賜う」といういい方もこれにもとづいたもので,特別なことがないかぎり貴人の実名を他に用いることは避けられた。死後にその人をたたえてつけられる称号・諡(おくりな)のことをさして,「のちのいみな」ともいう。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…添臥に選ばれた女性がそのまま正妻になることも多く,しかも平安中期以降とくに男子より年上の例が多く,《源氏物語》の光源氏の場合も12歳に対して葵上(あおいのうえ)は四つも年上であった。冠者は元服と同時に童名(わらわな)をやめ実名(諱(いみな))が付けられ,位階を進められた。ちなみに女子では髪上(かみあげ),裳着(もぎ)が元服に当たる。…
※「諱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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