謀る(読み)タバカル

デジタル大辞泉 「謀る」の意味・読み・例文・類語

た‐ばか・る【謀る】

[動ラ五(四)]
計略をめぐらしてだます。たぶらかす。「敵を―・る」
計画方法などを思いめぐらす。工夫する。
「子安貝とらむと思しめさば―・り申さむ」〈竹取
相談する。
「いかがすべきと―・り給ひけり」〈大和・一七一〉
[類語]騙すごまかす偽る欺く騙る誑かすはぐらかす化かす一杯食わす騙し込む騙くらかす担ぐ陥れる引っ掛ける出し抜く欺瞞瞞着まんちゃく一杯食わす罠に掛けるぺてんに掛ける背負い投げを食う足をすくう鼻を明かす寝首を掻く裏をかく裏の裏を行く

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「謀る」の意味・読み・例文・類語

た‐ばか・る【謀】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「た」は接頭語 )
  2. あれこれとじっくり考える。手段・方法などをいろいろと思いめぐらす。工夫して処理する。
    1. [初出の実例]「俳優(わさひと)に教へて、方便(タハカリ)て解(ぬ)か令む」(出典日本書紀(720)皇極四年六月(岩崎本平安中期訓))
  3. 相談する。謀議する。かたらう。
    1. [初出の実例]「兄弟共に籌(タバカ)り議りて、復深山の処に往き」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)一〇)
  4. 相手に誘いかけて自分の思うようにさせる。また、だまし欺く。ごまかす。
    1. [初出の実例]「事なければ、北の方しわづらひて、又たばかるやう」(出典:宇津保物語(970‐999頃)忠こそ)

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