赤羽末吉(読み)アカバスエキチ

デジタル大辞泉 「赤羽末吉」の意味・読み・例文・類語

あかば‐すえきち〔‐すゑキチ〕【赤羽末吉】

[1910~1990]絵本画家・絵本作家。東京の生まれ。「かさじぞう」の挿絵で絵本画家としてデビュー墨絵大和絵画法を用いるなど、多彩な表現多く作品を残した。昭和55年(1980)国際アンデルセン賞受賞

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共同通信ニュース用語解説 「赤羽末吉」の解説

赤羽末吉

1910年に東京・神田で生まれ、22歳で旧満州(現中国東北部)へ渡った。働きながら、中国の風物郷土玩具を研究し、画家としても活躍。終戦後に帰国、間もなく3人の子どもを亡くす。米国大使館に勤務しながら、50歳でデビュー。代表作に「スーホの白い馬」「つるにょうぼう」など。80年に国際アンデルセン賞画家賞。

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20世紀日本人名事典 「赤羽末吉」の解説

赤羽 末吉
アカバ スエキチ

昭和期の絵本画家



生年
明治43(1910)年5月3日

没年
平成2(1990)年6月8日

出生地
東京

学歴〔年〕
順天中卒

主な受賞名〔年〕
茂田井賞〔昭和34年〕,サンケイ児童出版文化賞(第12回)〔昭和40年〕「白いりゅう黒いりゅう」「ももたろう」,サンケイ児童出版文化賞(第15回)〔昭和43年〕「スーホの白い馬」,児童福祉文化賞(第10回)〔昭和43年〕「スーホの白い馬」,講談社出版文化賞(第4回・絵本部門)〔昭和48年〕「(源平絵巻物語)夜川のやかた」,小学館絵画賞〔昭和37年 50年〕,国際アンデルセン賞,ブルックリン美術館絵本賞(米国)「スーホの白い馬」,国際アンデルセン賞画家賞〔昭和55年〕,ライプチヒ国際図書デザイン展教育大臣賞〔昭和57年〕「わらべうた」,ライプチヒ国際図書デザイン展金賞〔昭和57年〕「わらべうた」「そら、にげろ」,ダイヤモンド・パーソナリティ賞(英国)(第1回)〔昭和58年〕,巖谷小波文芸賞(第19回)〔平成8年〕「日本昔話」(全5巻)

経歴
戦後満州から帰国、図案の仕事、舞踏劇の美術などを経て、50歳の時「かさじぞう」で絵本作家としてデビュー。作風は大和絵風、水墨風のものを麻紙に不透明水彩岩絵の具で表現。日本独特の風土追究、日本の伝統的な墨絵と大和絵の世界を追究した。国際アンデルセン賞画家賞はじめ数多くの賞を受賞し海外でも高い評価を受けた。平成10年3月全原画約6000点がいわさきちひろ美術館に寄贈される。主な著書に「私の絵本ろん」、絵本に「スーホの白い馬」「したきりすずめ」「そら、にげろ」などがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤羽末吉」の意味・わかりやすい解説

赤羽末吉
あかばすえきち

[生]1910.5.3. 東京
[没]1990.6.8. 横浜
絵本作家。青年期,満州 (中国東北部) に渡り第2次世界大戦後帰国。独学で絵をかき,美術展に出品,受賞。『かさじぞう』 (1961) で絵本作家として注目され,以後,民話の絵本化に活躍。日本画の画法をもとに,絵本の形を生かした構図に独特の境地を開き,日本の絵本界に指導的役割を果した。主要作品『スーホの白い馬』 (61) ,『王さまと9人のきょうだい』 (69) ,『おおきなおおきなおいも』 (72) など。 1980年国際アンデルセン賞の画家賞受賞。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「赤羽末吉」の解説

赤羽末吉 あかば-すえきち

1910-1990 昭和時代後期の絵本作家。
明治43年5月3日生まれ。昭和36年「かさじぞう」でおそいデビューをはたす。日本の伝統的な墨絵,大和絵,大津絵の画法をとりいれ,独特な昔話絵本をつくりだした。55年日本人初の国際アンデルセン賞画家賞。平成2年6月8日死去。80歳。東京出身。代表作に「そら,にげろ」「スーホの白い馬」など。

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367日誕生日大事典 「赤羽末吉」の解説

赤羽 末吉 (あかば すえきち)

生年月日:1910年5月3日
昭和時代の絵本作家
1990年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の赤羽末吉の言及

【絵本】より

…これによる底辺からの絵本に対する意識の掘起しは,のちの絵本ブームの基盤をなすものといえよう。そのなかで福音館書店の月刊物語絵本《こどものとも》は,日本の創作絵本の発展に大きな役割を果たし,それを舞台に赤羽末吉,瀬川康男,梶山俊夫,田島征三,中谷千代子,長新太,加古里子,安野光雅たちが登場した。赤羽は1980年に日本人として初めて,続いて84年に安野が国際アンデルセン賞画家賞を受賞,世界的に日本の絵本の評価を決定することになる。…

※「赤羽末吉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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