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身体障害者福祉法 しんたいしょうがいしゃふくしほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

身体障害者福祉法
しんたいしょうがいしゃふくしほう

昭和 24年法律 283号。身体障害者自立と社会経済活動への参加を促進するため,身体障害者援助し,および必要に応じて保護し,もって身体障害者の福祉増進をはかることを目的とする法律。この援助と必要な保護を「更生援護」という。身体障害者の福祉に関する事項を調査審議するため身体障害者福祉審議会がおかれ,援護の機関として福祉事務所と身体障害者福祉司,更生相談所,身体障害者相談員などをおき業務を実施する。身体障害者手帳を交付された者については,必要に応じた介護や更生相談などを行ない,更生訓練費を支給し,更生医療を給付する。また,身体障害者更生援護施設を設置する場合の基準などを定める。 1993年,身体障害者福祉需要の多様化に対応して身体障害者相談支援事業,手話通訳事業などを盛り込んだ改正が行なわれた。

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デジタル大辞泉の解説

しんたいしょうがいしゃ‐ふくしほう〔シンタイシヤウガイシヤフクシハフ〕【身体障害者福祉法】

身体障害者の自立と社会活動への参加を促進するために、援助し、保護することによって、身体障害者の福祉の増進を図るための法律。昭和25年(1950)施行

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百科事典マイペディアの解説

身体障害者福祉法【しんたいしょうがいしゃふくしほう】

身体障害者の更生(自立)と社会経済活動への参加を促進すべく,必要な援助と保護を行うために,1949年に制定された法律。総則で身体障害者の自立への努力を提唱し,そのうえで自立および社会経済活動への参加の機会確保について国,地方公共団体および国民の責務を明らかにしている。
→関連項目福祉事務所ホームヘルパー

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大辞林 第三版の解説

しんたいしょうがいしゃふくしほう【身体障害者福祉法】

身体障害者の自立、援助および社会参加のための支援を行うことにより、その福祉の増進を図ることを目的とする法。1949年(昭和24)制定。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

身体障害者福祉法
しんたいしょうがいしゃふくしほう

1949年(昭和24)12月、法律第283号として成立、1950年4月施行された身体障害者の福祉を図るための法律。「障害者自立支援法と相まつて、身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、身体障害者を援助し、及び必要に応じて保護し、もつて身体障害者の福祉の増進を図ること」(1条)を目的とする本法は、総則、更生援護、事業及び施設、費用、雑則の各章から構成される。対象となる「身体障害者」とは、別表に掲げられた身体上の障害がある18歳以上の者で、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたものである(4条)。
 1949年制定当時の身体障害者福祉法は、貧困者救済の一環ではなく、新たに福祉の視点から障害者をとらえようとしたものである。当時日本は占領下にあり、当初GHQ(連合国最高司令部)は制定にきわめて否定的であった。障害者も無差別平等に貧困者として、生活保護法で救済すれば足りるとしたのである。しかし、ヘレン・ケラー来日を機に障害者に対する認識が広まり、障害者団体が福祉法制定を要求し、第6回臨時国会で成立した。本法は、身体障害者手帳の交付、補装具の支給、身体障害者更生援護施設や身体障害者更生相談所の設置等について定め、法の目的は「更生」=職業復帰にあり、障害認定の困難や予算上の制約を理由に、知的障害、精神障害、内部障害を除外する等対象者を限定したものであった。
 1967年および1972年の法改正により、法の対象とする障害者の範囲が拡大され、重度障害者施策が法制化された。
 1984年の法改正では、国際障害者年のテーマである「完全参加と平等」の趣旨をもりこんだ理念規定の整備が行われた。
 1990年(平成2)のいわゆる福祉関係8法改正による身体障害者福祉法の改正では、身体障害者更生援護施設の入所決定権等の町村委譲、在宅福祉サービスの位置づけの明確化、身体障害者更生相談所の機能の明確化、法の目的規定の整備、視聴覚障害者情報提供施設の創設が行われた。
 2000年の「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する法律」による身体障害者福祉法の改正で、身体障害者福祉サービス(身体障害者居宅支援、身体障害者施設支援)は、従来の措置制度から支援費支給制度に変更され、あらたに身体障害者相談支援事業、身体障害者生活訓練等事業、手話通訳事業、盲導犬訓練施設が法定化された。
 2005年の障害者自立支援法制定に伴い、従来身体障害者福祉法に規定されていた更生医療、居宅生活支援費、身体障害者更生施設、身体障害者療護施設、身体障害者福祉ホーム、身体障害者授産施設、補装具に関する条項が削除され、本法が規定するのは、身体障害者手帳の交付、障害者自立支援法による障害福祉サービスや施設入所を必要とする身体障害者がやむを得ない事由により介護給付費を受けることが著しく困難な場合の障害福祉サービス提供や障害者支援施設入所措置、盲導犬等の貸与、社会参加の促進など、ごく限られたものとなった。[矢嶋里絵]
『厚生省社会・援護局更生課監修『「国連・障害者の十年」以降の障害者対策の在り方について――障害者対策関係参考資料』(1993・中央法規出版) ▽丸山一郎著『障害者施策の発展――身体障害者福祉法の半世紀』(1998・中央法規出版) ▽丸山一郎編著、朝日雅也ほか著『障害者福祉論』(2000・建帛社) ▽障害者保健福祉制度研究会編『身体障害者福祉関係法令通知集』(2001・第一法規出版) ▽ミネルヴァ書房編集部編『社会福祉小六法(2001)』(2001・ミネルヴァ書房) ▽峰島厚著『転換期の障害者福祉――制度改革の課題と展望』(2001・全障研出版部)』

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世界大百科事典内の身体障害者福祉法の言及

【障害者福祉】より

…(1)第2次大戦以前の日本には,精神遅滞児,肢体不自由児など一部の障害児の保護にあたった民間社会事業と傷痍軍人対策を除いて,障害者対策といいうるものは存在しなかった。(2)戦後1949年に最初の障害者福祉立法として身体障害者福祉法が制定された。この法律は実質的には戦前からの傷痍軍人対策を引き継ぐものであるが,GHQによる日本の非軍事化,民主化という占領政策のもとで一般障害者対策として制定された。…

【身体障害】より

…身体障害者も身体障害児も全体に重度化の傾向を示しており,そのケアがますます重要となってきた。 障害者福祉の目的は,まず障害者のハンディキャップを補い,日常生活能力や職業能力を回復させて,速やかに社会経済活動に復帰させようとすることにあるが,日本の身体障害者福祉に関する制度としての対策は,一部の特殊な援護を除き,1949年に〈身体障害者福祉法〉が制定されるまでみるべきものがなかった。その後,ようやく障害者に対して各種の相談に応じ,障害の判定評価,更生医療,義肢その他の補装具の支給,居宅の重度身体障害者に家庭奉仕員を派遣することによる日常生活上の世話,あるいは身体障害者施設の設置などが行われてきた。…

※「身体障害者福祉法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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