追回し(読み)オイマワシ

デジタル大辞泉 「追回し」の意味・読み・例文・類語

おい‐まわし〔おひまはし〕【追(い)回し】

1 おいまわすこと。
2 掃除や走り使いなど雑役をする人。召使い。
「ベタリベタリと―が長き廊下を雑巾にて、押拭う音の」〈逍遥・当世書生気質〉
3 水域の四方に竹を立てて網を張っておき、その中で魚を追い回して捕る装置。
4 歌舞伎の下座音楽の一。逃げる相手を追いかけるときや祭礼などでの立ち回りに用いるもの。
5 盤双六ばんすごろくで行う遊戯。盤面の両端に白黒の駒を一地から六地までの間にそれぞれ6個並べ、さいの目の出るままに進めて、早く敵陣内に入ったほうを勝ちとする。

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精選版 日本国語大辞典 「追回し」の意味・読み・例文・類語

おい‐まわしおひまはし【追回・追廻】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 追い回すこと。強制的に仕事などをさせること。
    1. [初出の実例]「近年依レ為二追廻一、散田并未進に付て為レ煩間」(出典:鵤荘引付‐応永二一年(1414)一二月一九日)
  3. ② 使われている人に、追い回されるようにあれこれ言いつけられて仕事をする人。掃除や走り使いをする召使いや、工場で働く雑役夫などをいう。
    1. [初出の実例]「折からおいまはしの六も、一六さまは見えぬか〈略〉と恋しがり申され候」(出典:浮世草子・好色産毛(1695頃)二)
  4. ③ 和船乗組の職制の一つ。船頭、親司(おやじ)、表(おもて)などの役付き以外の一般水夫。若衆。
    1. [初出の実例]「追廻は諸事に遣れ、船頭等の用事をも弁し申候」(出典:時規物語(1850)一)
  5. ④ 盤双六(ばんすごろく)の一種。双六盤上の両側に黒白の石を六個ずつ並べてさいころを振り、出た目の数だけ石を進め、早く全部の石が敵の陣地にはいった方を勝ちとする遊び。
    1. [初出の実例]「田のさいめししの角なるや追まはし〈三徳〉」(出典:俳諧・崑山集(1651)九)
  6. ⑤ 歌舞伎の囃子(はやし)の一つ。逃げ回る相手を追いかける立ち回りなどに用いるもので、太鼓と三味線でにぎやかに演奏する。
  7. ⑥ 魚網の一種。川の中に竹を何本か立ててそれに網を張り四方を囲い、その中で魚を追い回してすくいとる仕掛け。〔和漢三才図会(1712)〕
    1. 追回し<b>⑥</b>〈和漢三才図会〉
      追回し⑥〈和漢三才図会〉
  8. ⑦ 馬場の中央に一条の土手を設け、その両端をあけて、騎手が馬場を一回りできるようにしたもの。
    1. [初出の実例]「櫓と浅草橋との間には追廻(オヒマハ)しと云って楕円形の競馬場の如きものがあり」(出典:江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉三)

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